自民党の石破茂元幹事長は24日、地元の鳥取県八頭町で9月の党総裁選への立候補を正式表明した。派閥を巡る政治資金問題で生じた政治不信を払拭する姿勢を打ち出す。出馬は5回目で「38年の政治生活の集大成として、これを最後の戦いとする」と述べた。
出馬表明は小林鷹之前経済安全保障相に続き2人目となる。
石破氏は総裁選の公約として少子化対策や地方創生、災害対策、社会保障改革などを掲げるとみられる。週明け以降に都内で記者会見を開いて説明する見通しだ。
石破氏は今回、出馬表明の場所に八頭町にある和多理神社の境内を選んだ。政治活動の原点に立ち返って戦う姿勢を訴える狙いがある。出馬に必要な国会議員20人の推薦人確保については18日に「ほぼめどはつきつつある」と語っていた。
石破氏は報道各社の世論調査で次期総裁候補として人気が高い。日本経済新聞社の8月の緊急世論調査で「次の総裁」にふさわしい候補として23%の小泉進次郎元環境相に次ぐ18%で2位だった。
過去4回の総裁選では党員・党友票の得票が目立つ。5人の候補が争った2012年総裁選は1回目の投票で党員票300票のうち過半数の165票を獲得した。20年総裁選は3人の候補者中、国会議員票は26票と最も少なかったが地方票は全体の3割近い42票を得た。
7日に著書「保守政治家 わが政策、わが天命」を出版するなど具体的な政策の発信も強化していく。
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