小泉氏 総裁選立候補表明「できるだけ早期に衆議院を解散」
小泉進次郎氏は6日午前11時から東京都内で記者会見しました。
冒頭、小泉氏は「自民党総裁選挙に立候補する。自民党が真に変わるには改革を唱えるリーダーではなく改革を圧倒的に加速できるリーダーを選ぶことが必要だ」と述べました。
その上で「長年、議論ばかりを続け、答えを出していない課題に決着をつけたい。総理・総裁になったら1年以内に実現する改革と中長期を見据えた改革の方向性を説明する。そしてできるだけ早期に衆議院を解散し、中長期の改革プランについて国民の信を問う」と述べました。
また、改革の前提になるのは政治の信頼回復だとして、政治とカネの問題を受けて党から議員に支給される「政策活動費」を廃止するとともに、国会議員に支給される旧「文書通信交通滞在費」、現在の「調査研究広報滞在費」の使い道を公開し、残った金額の国庫への返納を義務付ける考えを示しました。
さらに政治資金収支報告書に不記載があった議員を次の選挙で公認するかどうかは説明責任を果たしてきたかや地方組織の意見などを踏まえ、新たな執行部で厳正に判断する方針を示しました。
そして「政治資金問題の当事者となった議員は、国民への説明責任を果たし選挙で信認を受けるまで要職に起用しない」と述べました。
一方、経済政策をめぐっては、聖域なき規制改革を進めるとして成長分野のスタートアップや中小企業に人材が流れる仕組みをつくるために解雇規制を見直し、リスキリングや学び直しの環境整備を進めると説明しました。
また、一般のドライバーが有料で人を運ぶ「ライドシェア」を、全面的に解禁する考えを示しました。
憲法改正をめぐっては「自衛隊を明記することがダメなのかどうか、国民に聞きたい」と述べ、国民投票を実施したいという意向を示しました。
「選択的夫婦別姓」については、認める法案を国会に提出する方針を示し、「30年以上議論を続けてきたこの問題に決着をつけ、一人一人の人生の選択肢を拡大する」と強調しました。
石破氏 SNS投稿動画を撮影「何でもできることはやる」
石破元幹事長は、6日午前、SNSに投稿する動画の撮影を行いました。
石破氏は、カメラに向かって愛読書を紹介したり、子どものころの夢や高校受験の時に食べたインスタントラーメンの思い出を語ったりしていました。
このあと記者団に対し「『石破さんって怖そうだよね。難しい話ばかりしてるよね』というのを少しでも払拭できたらいいと思って動画を配信している。今回の総裁選挙は最後の戦いだと言っており、何でもできることはやる」と述べました。
一方、石破氏は小泉進次郎氏の立候補表明会見を視聴し「さわやかで力強い感じだ。当選前から小泉氏を知っているが、その時のイメージそのままだ」と感想を述べていました。
また石破氏は、6日午後、日本外国特派員協会で記者会見し、ロシアによるウクライナ侵攻について「『きょうのウクライナはあすの北東アジアだ』と広く言われるようになった。なぜウクライナで抑止力が働かなかったのか、日本の問題としてきちんと検証しなければならない。ロシアを中国、ウクライナを台湾に置き換えたときにこの問題は極めて重要で、きちんと対処するのは私の責任だと思っている」と述べました。
その上で「防衛力は金額だけで決まるものではなく一番大事なことは『どんなに立派な飛行機や船があっても乗る人がいないでどうする』ということだ。人、装備、法律、オペレーションを徹底的に見直していく」と述べソフトとハードの両面から防衛力の強化を図る必要があるという考えを示しました。
河野氏 訪問看護の現場視察「デジタル化 大切」
河野デジタル大臣は、6日午後、東京 文京区の高齢者宅で訪問診療の現場を視察しました。
そして、診療を受けた97歳の女性に「訪問診療があると安心ですか」などと声をかけていました。また女性から「総裁選挙はどうなりますか」と尋ねられ「まだスタートですのでこれから頑張ります」と応じる場面もありました。一方、訪問診療を行った医師からは「1日10件以上の診療を行い、緊急の患者も入ることがある」などと現状について説明を受けました。
このあと河野氏は記者団に対し「これから人手が足りなくなる中、高齢者の数は増えていき、訪問診療やオンライン診療など人手不足をどう解消できるかは規制の面からもいろいろと突っ込んでいく必要がある。医療や介護のデジタル化も大切だ」と述べました。
小林氏 安倍元首相の墓参り「憲法改正や拉致問題 全力で」
小林鷹之氏は、6日山口県長門市にある安倍元総理大臣の墓を訪れ、総裁選挙に立候補することを墓前に報告しました。
このあと小林氏は記者団に対し「尊敬する政治家の1人が安倍元総理大臣だ。安倍氏の足元にも及ばない未熟な政治家かもしれないが、総裁選挙を必ず勝ち抜き日本の国づくりにまい進したいという思いを報告した。安倍氏が心残りだったであろう、憲法改正や拉致問題という国家の最重要課題に全力でぶつかっていきたい」と述べました。
林氏 6日も衆議院議員の事務所にあいさつ回り
林官房長官は6日も党所属の衆議院議員の事務所にあいさつ回りを行いました。
このうち林氏と同じ旧岸田派出身の石原宏高氏の事務所では、石原氏から「官房長官という立場で忙しいと思うが頑張ってください」と声をかけられていました。また、後藤茂之・元厚生労働大臣の事務所では、後藤氏から「日本はいま危機的な状況で林氏のように総合力があり経験もある方に総理大臣をお願いしたい。一生懸命応援したい」と激励を受けました。
茂木氏 町工場を視察「中小企業さらに応援したい」
茂木幹事長は6日午前、宇宙・航空分野も含むさまざまな産業機械を設計・製作している東京都内の工場を視察しました。そして、担当者から完全な受注生産で付加価値を上げるために30人あまりの従業員が技術力を磨いているなどと説明を受けました。
茂木氏は記者団に対し「まさに『下町ロケット』ですごい技術を持っていると感じた。日本経済は中小・小規模事業者が支えており、中小企業の生産性や成長力を高めることは日本経済全体の生産性を上げることにもつながる。さらに応援したい」と述べました。
茂木氏“増税ゼロ” 政策発表に閣僚から発言相次ぐ
高市経済安全保障担当大臣は閣議のあとの記者会見で来週9日に総裁選挙への立候補を表明することに関連し「内閣府の大臣としてさまざまな経験を積んだことや、その前の総務大臣としてもさまざまな経験を積み、みずから立案した政策が結果を出しつつあることについては誇りに思っている」と述べました。
加藤氏 立候補を表明 10日に記者会見で公約説明
加藤元官房長官は6日午後、国会内でみずからに近い議員と総裁選挙への対応を協議しました。
このあと加藤氏は記者団に対し必要な推薦人20人の確保にメドが立ったとして立候補することを表明し、来週10日に記者会見を開いて決意や公約を説明すると明らかにしました。その上で「安倍政権、菅政権、岸田政権でいろいろな仕事をして成果を出せたと考えている。こうした経験を基盤としながら多くの課題に答えを出したい。賃金、所得をどう伸ばしていくのかなど一つ一つに多くの人の声を結集し、仕事を進めていく」と述べました。
岸田首相「派閥単位ではなく政策本位の総裁選挙を」
岸田総理大臣は、6日夕方、訪問先の韓国・ソウルで記者団に対し「派閥単位ではなく候補者どうしが真剣勝負の論戦を行う政策本位の総裁選挙にしなければならない。国会議員1人1人の自立した議員としての判断と見識が問われる。私自身もしっかりと判断し自分自身の1票を投じたい」と述べました。
また、みずからが支持する候補者を明らかにする考えがあるか問われ「今後いろいろな状況が起こり得ると思うが、まずは自分自身の1票をどうするかを判断するのが先だ」と述べました。
一方、記者団が「茂木幹事長や石破元幹事長などは岸田政権の方針からの転換をにじませる発言もしているが、訴えをどう感じているか」と質問したのに対し「今の段階で個々の政策にコメントすることは控えなければならないが、候補者には責任政党としての自民党のトップに立つという自覚と覚悟が問われなければならない」と述べました。
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