自民党の総裁選挙管理委員会は19日、党本部で会合を開いた。高市早苗経済安全保障相が政策リーフレットを全国の党員に配布した問題を巡り追加処分しない方針を決めた。選管委は同日、総裁選の公平性を守る観点から文書を受け取っても誤解や予断なく投票するように呼びかける声明を発出した。
逢沢一郎選管委員長は、すでに口頭で注意していることから高市氏の陣営には重ねて注意することは考えていないと説明した。総裁公選規程に抵触するおそれがある事例として、高市氏の問題を含めて文書の郵送などで5件、オートコール(自動音声の電話)で2件の報告が選管にあったと説明した。
選管委は明確な事実認定ができなかったとして新たな処分はしないと決めた。
それらの問題を踏まえ、逢沢氏は19日、声明を発出した。
一部の候補者の文書が広く党員・党友に届いたことで①文書を送ってきた候補者を地元選出の国会議員が支持しているという誤解が広がっている②文書などを送っていない候補者が「熱心さが足りない」との不評を買っている――などの問題が生じているとの指摘があると明かした。
問題を放置することになれば「公平・公正な選挙を著しく損ない、ひいては総裁選挙の正当性をも毀損することにもつながりかねない」と呼びかけた。党員・党友は誤解や予断を持つことなく投票に臨むように訴えた。
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