兵庫県の斎藤知事は県議会で自身への不信任決議案が可決されたことを受けて、記者の囲み取材に応じ、『失職』するか議会を『解散』するか、また自ら辞職するかについて明言しなかった。
この記事の画像(6枚)兵庫県議会の全議員86人は19日の本会議で、元幹部職員の告発に対して「告発者の命を守れなかったという事実は大変重く、責任は大きい。県政の停滞と混乱、県益の損失は許されるものではない」などとして、斎藤知事に対する不信任決議案を提出し、全会一致で可決された。
斎藤知事は10日以内に議会の解散か失職かを選択することになる。
知事は議会解散の判断をしない場合、今月30日に自動失職し、50日以内に知事選が行われる。
総務省によると、1966年以降、不信任決議案を可決された知事が、議会を解散した例はなく、解散する場合、全国で初めてとなる。
■『解散』か『失職』か『辞職』か 決断の時期 明言避ける
斎藤知事は、不信任決議案の可決を受けて囲み取材に応じ、今後について「しっかりと考えることが大事」と語り、『失職』するか議会を『解散』するか、また自ら辞職するかについて、決断の時期や対応について明言を避けた。
また「法的、内容も含めてきちっとやってきた面はあるが、結果責任として重い」と語り、文書問題について自身の責任を初めて認めた。
■「自分自身の心の中に問いながら考えていきたい」
Q.どのようにして選択を考えるか?
兵庫県・斎藤元彦知事:やはり自分自身の思い、そして兵庫県にとってどういうことが、大事かとういことですね、これはそういったことも考えながら、自分自身の心の中に問いながら考えていきたい。
不信任決議を全会一致で私に対して可決したという状況について、結果をもって私の責任があるという風に思います。
Q.一連の文書問題について自身の結果責任を認められたということか?
斎藤知事:やはりこういった結果になっているということ、議会の皆さんから全会一致でこういったことを示されたということは結果責任として重いと考えています。
■「法的、内容も含めてきちっとやってきた面はあるが、結果責任については負わなければいけない」
兵庫県・斎藤元彦知事:(選択の決定を)どのタイミング、いつかということは、先ほど不信任が可決されたばかりですので、今すぐいつというのは、申し上げることができませんけれども、しっかり考えて決断を出す中でタイミングについては、あらかじめお伝えしたいと思います。
Q.しかるべき場所でしかるべきお話を?
斎藤知事:もちろんです。
Q.全県議、全会一致で不信任決議が可決されるのは、史上初だが、そのような決議がなされた最大の理由は何だと考えるか?
斎藤知事:私自身は法的、内容も含めてきちっとやってきた面はあると思っていますけども、それでもなお、今こういった状況になったという結果責任についてはしっかり、負わなければいけないと思っています。
Q.県政を前に進めていくという思いは変わりない?
斎藤知事:その気持ちは変わりはないです。
やはり、これまで改革を進めさせて頂いて、そして新しい時代に向けた取り組みを自分なりにしてきました。
それをやはり続けていくということが、私の思いとしては大事な思いだという部分です。
一方で、不信任決議案が可決されたということは、これはほんとに重く受け止めなければいけないという風に思っています。
しかるべきタイミングで決断をすると語った知事。
「解散」か「失職」か「辞職」か。
知事の選択が注目されます。
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