和歌山県南部で3月20日に降った雹(ひょう)について、県は今月22日、田辺市やみなべ町など1市7町で県特産品のウメへの被害が約21億5270万円に上ったと発表した。雹でウメの実に傷がつき、価格などに影響するとみられる。雹によるウメへの被害としては、過去20年で平成18年3月の約26億円に次ぐ額という。
県によると、ウメへの被害は「南高梅」産地の田辺市やみなべ、印南、有田川、日高川、白浜、上富田、すさみ町の1市7町の計4168ヘクタールで発生。収穫量への影響は大きくないが、雹により実の表面に傷がつき、出荷時の等級が落ちるなど生産農家への影響が懸念されている。
県は生産農家を支援するため、5月7日から特別融資を行うことを決めた。ウメの生産農家が経営を維持するための運転資金200万円を無利子で融資する。償還期限は5年以内。受け付けは9月30日まで。また、農協を対象にした国の補助事業も紹介している。
岸本周平知事は22日の定例記者会見で「今年はウメの花が咲く時期が通常よりも早く、受粉ができずに実が少ないと報告を受けた。生産量が減少する上に被害があった。農家に寄り添った施策を打っていきたい」と述べた。
問い合わせは、県の支援策については農業生産局経営支援課(073・441・2881)、国の支援策については同局果樹園芸課(073・441・2900)。
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