26日午後3時から臨時の記者会見を開いた、兵庫県の斎藤元彦知事。

兵庫県 斎藤元彦知事:大変、私自身も思い悩んできました。県政にとっても大きな判断です。そんな中で、きょう決断をさせていただきました。今回の不信任決議案を受けて、議会の解散はせず30日付で失職をする。そして、次期知事選において、出直し選挙に臨ませていただく。

「議会の解散」か「失職」、または「辞職」か。今月29日までに判断が迫られる中、これまで進退について明言して来なかった斎藤知事。

26日の会見で「今月30日付で“自動失職”し、出直し選挙に臨む」という意志を表明した。

■「対応には問題はなかった、3年間改革続けてきた」「知事の仕事をまだまだ続けたい」

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この決断の理由について…。

兵庫県 斎藤元彦知事:一つ一つの対応は、法的にも適切にやってきたという思いは、今も変わりません。結果としてこういう状況を招いているのは、しっかり受け止めていかないといけない。ですが、やはり改革というものは、これからも進めていきたい強い思いがある。

子供たちをもっともっと応援しよう。留学行きたい高校生がいれば、応援していく。そういったことをどんどんやっていきたい思いが私にはまだまだある。改革を止めるわけにはいかない。若い世代への投資を続けていくべき。そういった思いから、知事の仕事をまだまだ続けたい。今回、辞職ではなく失職ということになります。

30日付で失職になりますが、これまでの3年間、私としては悔いなく仕事させてもらった。ぜひ、今回の私の判断についての県民の皆さまのご理解、そしてお力をまた、ぜひ与えていだければ、ありがたいと思います。

■議会の「解散」は初めからなかった 「出直し選挙に出るか」悩んだ

「議会解散」という選択をしなかった理由について聞かれると…。

兵庫県 斎藤元彦知事:議会の解散というのは、私の中では最初からなかったということです。

そして「辞職」を選ばなかった理由については。

兵庫県 斎藤元彦知事:辞職という選択はなかった。職を辞するというよりも、間違っているところとか、良くないところがあれば、しっから改めて4年間の任期を全うしたい強い思いがあり、自ら職を辞するということは、選択肢としては考えてなかった。

(Q.何を悩んでいた?)
兵庫県 斎藤元彦知事:やはり出直し選挙に出るかが大きなところ。

■判断の決め手「高校生からの手紙」に「ぐっときた」

25日の朝、「失職」を決断をしたという斎藤知事。その、決め手となったのは?

兵庫県 斎藤元彦知事:高校生が私のところに来られて、手紙をもらった。お叱りの手紙かなと最初は思ったんですけど、今でも見ると感情的になるが、『辞めないでほしい』と。知事のやってきたことが高校生にとっても響いてる面があった。知事が置かれている状況は、マスコミからの批判があるけども、世間も厳しい目で見てるかもしれないけど、彼としては負けないで、屈しないで、未来のために頑張ってほしいという手紙をもらった。

高校生が私に対してエールを届けてくれたので、ぐっときた。まだまだ、こんな自分でも、期待してくれる人がいるんだと受け取った。選挙は大変だと思うけど、頑張ってみようと覚悟を決めた。

■「責任の取り方にはいろいろあるが、続けることが責任の果たし方」

(Q.道義的責任についてどう考えるか?)
兵庫県 斎藤元彦知事:やっぱり今の県政は混乱している状況というのはあります。これは結果的に、こういう状況になっているというのは、私に大きな責任があります。

(Q.その責任をどう取る?)
兵庫県 斎藤元彦知事:責任の取り方、いろいろあると思うが、私は辞職は一つの責任の取り方。これは道義的責任にもつながっていると思うんですけど、道義的責任というのは日本の社会だと、責任を取って辞めるということになると思う。道義的責任は辞職をすることになると思う。道義的責任を認めるということは、ある意味辞職をするということになる。私は前から言ってます通り、責任の取り方は、辞めるというよりも続けていくと。そして、仕事をしていくということも責任の果たし方だと思っていますので、だから辞職というものはなかった。

ですけど、今回不信任決議案が可決しましたので、ここは辞職ではなくて失職という形になって、そしてこれからも自分の責任としては、先ほどの若い世代の応援含め、いろんな政策をもっとやっていきたいですから、そういった意味で責任を果たしていきたい。

■次期知事選は「新しい兵庫県を作っていきたい」「元に戻っていいのかを問いたい」

(Q.政党への推薦や支援はお願いする予定か?)
兵庫県 斎藤元彦知事:私は組織もないですし、いわゆる大きな政党のような組織がバックにいるわけではなく無所属ですので、今回おそらくどこの政党のお力を借りるのも難しいんじゃないか、例えば推薦とか。今回やっぱり私は一人で、おそらくやっていくことになりますので。できるのかという指摘あるかもしれないが、そこは自分としてやりたい。自分ができる自分流の選挙、どういうふうにできるのか、これも一つの挑戦だと思う。

(Q.出直し選挙は県民に何を問う?)
兵庫県 斎藤元彦知事:斎藤県政、斎藤元彦という政治家に、いろんな欠点や間違ったことは確かにあったと思います。それでも私は県政を改革して、新しい兵庫県を作っていきたい。このあゆみを続けさせていただきたい。これを続けるのか、ストップして昔の県政、箱物であったりとか、しがらみの中で事業をやっていくとか、そういったことにだんだん戻っていくことにしていいのか。私はしがらみではなく、自分のやりたい事業、ソフト事業を中心にやってきましたので、そこを県民のみなさんに直接響く施策をやっていく。そこに大きな反発がある意味あったんだと思いますけど、それを続けさせていただけるのか、というところを問いた。

■不信任決議が出たことは「知事が職を辞すべきことなのか」

そして、先週の不信任決議に納得しているか、との質問が出ると…。

(Q.不信任決議が出たことに納得している?)
兵庫県 斎藤元彦知事:そうですね…。なんて言うんでしょうね。百条委員会とか第三者機関が、文書問題の調査をやって、事実を解明して、改めていくことはすごく大事。果たしてそれが、知事が職を辞すべきことなのか、やっぱり根底にあるのが正直なところ。間違ったことがあれば、しっかり改めていけばいいし、確かに机を1回たたいたり、付箋を投げたことはよくないことで、当然やってはだめですし、そこをしっかり反省しなければいけないが、ただやっぱり知事というのは、3年前に大きな負託を受けて、なっている中で、職を辞するということになるのは、かなり重大なこと。

私は、そこはやはり不信任決議をして、可決いただいたというご判断ではあるが、私はそこは少しやっぱり…。本当にそこまでいかなきゃいけなかったのかという思いは正直あります。

■亡くなった元県民局長について「どうしてこういうことを書いたのかわからない」

一方、告発文章を書き亡くなった元県民局長については。

(Q.元県民局長がなぜ告発文書が作られたのか、どう総括するのか?)
兵庫県 斎藤元彦知事:そこも私は知りたかった。本当に亡くなられたのは残念で悲しいが、百条委員会でなぜ作ったのか直接聞きたかった。

(Q.ご自身の中に答えはあるのか?)
兵庫県 斎藤元彦知事:あの文章を見たときに、私としては誹謗中傷性が高いという認識。どうしてこういうことを書いたのか、わからなかった。それは聞きたかった。

(Q.亡くなったことへの責任を取り方としていいのか?)
兵庫県 斎藤元彦知事:一人の人が亡くなったというのは、大変重い事実。これまで言っている通り、悲しいことだし、残念な思いでいる。元局長に対しては、そういう思いです。

(Q.告発者探しへの考えは変わらない?)
兵庫県 斎藤元彦知事:あとからみれば、いろんな選択肢があると思うし、指摘されている。当時の対応は、その場での対応としては、最善の取り方だったと思っている。

(関西テレビ「newsランナー」2024年9月26日放送)

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