次の衆院選に向け、石破総理は「裏金議員」について公認するのか、しないのか。徐々に見えてきました。

■野党は候補者一本化できるか

自民党 小泉選対委員長
「(Q.内閣の支持率が各社世論調査で50%前後、発足時としては高くないという指摘もあるが?)やはり、自民党が信頼回復ができるか、そこを国民の皆さんがよく見ておられるんだと思います」

 共同通信が行った世論調査によると、石破内閣の支持率は50.7%。調査手法が異なるため単純比較できないとしながらも、菅内閣発足時、岸田内閣発足時よりも低い数字となりました。この数字をどう見るのか。

立憲民主党 野田代表
「国民的な人気のある方だったので、もうちょっと高めに出るのではないかなと思っていました。小泉さんや高市さんがなった時は支持率70%ぐらいになっていたような気もしますよね。発射台としては少し低い所からのスタートになったんではないかなと思います」

 立憲民主党の野田代表は3日、国民、維新、共産と相次いで党首会談を行いました。目的はズバリ、政権交代のための最大のミッション、野党連携です。

野田代表
「特に裏金議員のいる選挙区の対応の仕方などについて議論をしていきたいと」

■“裏金議員”vs野党 一騎打ち作戦?

 27日に投開票の衆議院選挙に向け、自民党のいわゆる裏金議員が立候補する選挙区では野党が別々の候補者を立てると票が分散するため、野田代表、候補者を一本化し、与野党一騎打ちの構図に持ち込みたい考えです。

 “裏金選挙区”候補者一本化作戦はうまくいくのか。

日本維新の会 馬場代表
「現在、野党候補が1人しか立っていない、もしくはまだ擁立ができていない、そういう選挙区については考える余地はあると」
「(Q.今現在、維新が候補者を立てている選挙区については取り下げない?)そういうことですね」

 一方、共産党は「塩対応」です。

共産党 田村委員長
「個々の裏金議員を落とすかどうかの争点ではなく、真相解明させることが求められているんだと。自民党政治の全体を変えていくために小選挙区で最大限、立候補をして、日本共産党の躍進のため全力をあげると」

 国民民主党も、立憲・国民両党の支持母体「連合」が推薦を出している選挙区の競合をまず解消すべきだと、こちらも塩対応。

国民民主党 玉木代表
「裏金議員のところで一本化を図ろうというのであれば、その前提として最低限のルールは守っていただきたいと申し上げました」

政治部(野党担当) 平井聡一郎記者
「自民党の裏金議員が立候補する見通しの選挙区は40余りあるが、野党候補者の一本化の道のりは険しそうです。野田代表の周辺は一本化について『実現する度合いは高くないだろう』とシビアに見ています。その一番の理由は、やはり選挙までのタイムリミットが迫っていること。すでに各党は全国で候補者を立てていて、立憲、維新、共産の三つどもえとなる選挙区もある。これまで準備を進めてきた各党が擁立した候補者を取り下げるとは考えにくい状況。協力姿勢を示す維新とは何らかの合意点を見いだせそうだが、共産党は急ピッチで候補者を擁立しているため、特に調整が困難」

■“裏金議員”をほぼ公認?なぜ

 一方、自民党は自民党で正念場を迎えています。

 石破総理総裁にとって目下の懸案事項は、きたる衆院選で裏金議員を公認候補にするかどうかの問題です。対応次第では政治不信を深める可能性もあります。

自民党 小泉選対委員長
「(Q.総理と面会してどのようなお話を?)もう目の前の衆議院選挙、解散に向けてかなり日程上タイトですから、幹事長と私と総理とそこに向けた詰めを確認をさせてもらいました」
「(Q.裏金議員の公認についての基準を決めたなどは?)全体のスケジュール感ですね」

政治部(与党担当) 森洋介記者
「裏金議員の公認については地元の判断を優先する形なので、ほぼ公認される見通しです。ただ、総理周辺としては、このまま全員公認することは国民の反発が大きいと考え、石破総理自らヒアリングする考え。安倍派からは『公認しないならそもそも過半数を割ることになる』と牽制(けんせい)する声も出ています。執行部としてはすでに処分は終わっていますし、総裁選のしこりが残るなかで、あえて党内を分断させたくない…という思いもあって、地元が認めた議員については誓約書を出してもらうことで公認。あとは選挙で国民の審判を仰いで裏金問題にケリをつけたい考えです」

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