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野党4党の国対委員長 予算委員会 引き続き開催要求で一致
自民・立民 党首討論 来週9日で大筋合意
立民 野田代表「被災地支援 政治とカネ問題 なぜ議論しない」
石破首相 新たな経済対策指示 衆院選後に補正予算案提出へ
立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党の国会対策委員長らが4日午前、国会内で会談し、いまの臨時国会で与党側が予算委員会を開こうとしないのは極めて遺憾だとして、引き続き開催を要求していくことで一致しました。また、党首討論を開催する場合は十分な時間の確保を求めていく方針を確認しました。さらに、旧優生保護法をめぐって、被害者などへの新たな補償を行うための法案を今の国会で成立させるべきだとして、与党側に対応を求めていくことも申し合わせました。
臨時国会の審議日程をめぐり、自民党は、4日の石破総理大臣による所信表明演説や、これを受けた週明けの各党の代表質問を経て、会期末の来週9日に党首討論を行うことを提案していますが、野党側は、すべての閣僚が出席する予算委員会を開いて十分な審議時間を確保するよう求めてきています。こうした中、自民党の坂本国会対策委員長と、立憲民主党の笠国会対策委員長は4日国会内で会談して改めて対応を協議しました。そして笠氏は、十分な討論の時間が確保されることを前提に、自民党側の提案を受け入れ、来週9日に党首討論を開催することで大筋で合意しました。一方、笠氏は、通常よりも討論時間を延長するよう求め、具体的な時間を協議することになりました。野党側は、引き続き予算委員会の開催も求めていく方針です。
自民党の坂本国会対策委員長は、会談のあと記者団に対し「これまで党首討論は、審議時間を延ばしたことはなく『1時間ではどうか』と立憲民主党に以前から伝えている。森山幹事長とも話し、1時間が区切りの時間としてよく、各党が考え方を示すとともに、石破総理大臣が答えることは十分にできる」と述べました。
立憲民主党の笠国会対策委員長は記者団に対し「本来は予算委員会を開き、新しい閣僚もすべて出席して議論を行った上で国民に信を問うのが筋で猛抗議をしたい。ただ全く何もやらないよりは、党首間で議論することは重要なので、それにふさわしい時間をきちんと確保すべく取り組んでいきたい」と述べました。
立憲民主党の野田代表は記者会見で「大雨や地震の被害を受けた石川県能登地方の被災地支援や政治とカネの問題について、なぜ議論をしないのか。また各閣僚に資質があるのかなどもただす必要があり、あくまでわれわれは予算委員会の開催を主張していくが、党首討論の際も、せめて最大限の時間はとるべきだ」と述べました。
石破総理大臣は、物価高対策として低所得世帯向けの給付を行うことや、中堅・中小企業の賃上げの支援などを盛り込んだ新たな経済対策の策定を閣僚に指示し、衆議院選挙のあと速やかに今年度の補正予算案を国会に提出する考えを示しました。石破総理大臣は4日の閣議で「成長と分配の好循環が力強く回っていく経済を実現しなければならない。賃上げや設備投資などが改善を続けているが、デフレからの脱却を確実なものとすることが必要だ」と述べました。その上で▽物価高の克服▽地方を含めた経済成長、それに▽国民の安全・安心の3つを柱とする経済対策の策定を閣僚に指示しました。
石破総理大臣は、4日衆参両院の本会議で所信表明演説を行い、物価上昇を上回る賃上げの実現に決意を示すとともに、地方創生のための交付金の倍増を目指す方針を打ち出すほか、防災庁の設置に向けた準備を進める考えも改めて示すことにしています。また、石破総理大臣は、賃上げと投資がけん引する成長型の経済を実現するため、4日閣僚に経済対策の策定を指示することにしており、当面、物価高対応として、低所得世帯の支援などを進めたい考えです。
石破総理大臣は、臨時国会の会期末となる来週9日に衆議院を解散し、15日公示、27日投開票の日程で選挙を行うと表明していて、自民党は、所信表明演説に対する各党の代表質問を来週行った上で9日に党首討論を行いたいと提案しています。これに対し、野党側は、総理大臣が交代しても自民党の政治とカネの問題は解決したわけではないとして、来週の代表質問で厳しく追及する構えです。また、党首討論だけでなく、新たに就任した閣僚の資質などをただす必要があるとして、衆参両院で予算委員会を開催し、十分な審議を行うよう求めています。さらに、石川県能登地方の復旧・復興のための補正予算案の編成や、政治資金収支報告書に不記載があり、まだ弁明していない自民党議員の政治倫理審査会への出席も要求していて、衆議院の解散・総選挙をにらんだ与野党の攻防が激しくなる見通しです。
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