記者会見する東京造形大の前田朗名誉教授(左)と評論家の佐高信さん=10日午後、国会

 自民党の杉田水脈前衆院議員(57)=比例中国=を批判する研究者らが10日、国会内で記者会見を開き、議員の地位を利用してアイヌや在日コリアン、性的少数者へのヘイトスピーチを繰り返したとして、党が衆院選で公認候補としないよう求めた。「人権侵害の常習犯。議員になる資格はない」との共同声明を発表した。  杉田氏はアイヌと在日コリアンを侮辱した投稿で、2023年に札幌、大阪両法務局から人権侵犯と認定された。LGBTなど性的少数者を「生産性がない」と寄稿し問題化。性被害者を中傷する投稿に「いいね」を多数押したことで被害者から提訴され、賠償命令も受けた。  呼びかけ人のヘイト問題に詳しい前田朗東京造形大名誉教授は会見で「さまざまな被害者を生み出してきた。社会への悪影響は計り知れない」と非難。評論家の佐高信さんは「差別か反差別かは選挙の争点だ」とし、所属する自民党を「差別政党になっている」と指摘した。インターネットでも非公認を求める署名活動を始めた。  派閥裏金事件で、党は公認判断を留保している。


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