超短期決戦で行われることになった解散総選挙。新たな区割りでの闘いに挑む候補予定者の動きをシリーズでお伝えします。今回は上越地域を中心に県の3分の1ほどの面積を占めることになった新5区。前回と同じ与野党一騎打ちの構図となる見込みですが、両者とも不祥事による党の処分を受けた中での選挙戦です。
■立憲・前職 梅谷守氏 “日本酒配布問題”も手応え口に
【立憲民主党・前職 梅谷守 氏】
「私は地方と都市のこの格差、雪国や都会の格差を埋めることこそが地元の代議士としての原点だと考えている」
10月6日、選挙区内最多の人口を持つ上越市の街頭で地域格差の是正などを訴えた立憲民主党の前職・梅谷守さん。
前回2021年の選挙では当時自民党県連の会長を務めていた高鳥修一さんに130票差という僅差で競り勝ち、初当選を果たしました。
しかし、今年4月。選挙区内の祭りなどで有権者に日本酒を配ったとする公職選挙法違反の疑いで刑事告発され、その翌月には党から1カ月の党員資格停止処分を受けました。
【立憲民主党・前職 梅谷守 氏】
「改めまして、私の軽率な行動を深く反省しております。誠に申し訳ありませんでした」
現在も「捜査機関に全面的に協力している」として、問題についての詳細は語らない梅谷さんですが…
【立憲民主党・前職 梅谷守 氏】
「この間、直近では色々あったが、それでも丹念に自分なりに回ってきたこともあって、手応えとしては決して悪くないという認識」
選挙への手応えを口にします。ただ、その一方で…
【立憲民主党・前職 梅谷守 氏】
「軽率なことだったと反省しているし、今は結論が出るまで、全ての判断はそこがあってからの話だと思っている」
有権者の理解を得るため、説明を続けながらの選挙戦が予想されます。
【立憲民主党・前職 梅谷守 氏】
「捜査機関からの結論を待つ身なので、そこに向けて捜査に全面的に協力をさせていただく。やはりこういう思いがある、こういうビジョンであるということを政策的にどれだけ具体的に訴えるかという戦い方をしていきたい」
■自民・前職 高鳥修一氏 “不記載問題”で背水の陣
一方…
【自民党・前職 高鳥修一 氏】
「一つは力強い経済対策、そして物価高騰対策。やはり、経済は力強く、必要なものには投資をして、お金を使って回していかなければなりません」
10月5日、新たに選挙区に加わった南魚沼市で、積極的な経済対策などを訴えていたのは自民党の前職・高鳥修一さんです。
【自民党・前職 高鳥修一 氏】
「何かお役に立てることがありましたら気軽に声かけてください。よろしくお願いします」
この日は市内を街宣しながら、有権者たちに声をかけて回りました。
【自民党・前職 高鳥修一 氏】
「政治と金の問題というのは大きな問題だと思っているので、それも含めた、自分も含めた、自民党の修正をしていかなくてはならない」
こう語る高鳥さんは…
【自民党・前職 高鳥修一 氏】
「政治不信を招き、皆様にご心配をおかけしたことを改めて心からお詫び申し上げます」
2018年からの5年間、旧安倍派から計544万円のキックバックを受け取り、収支報告書に記載していなかったことが判明。
自民党県連会長を引責辞任し、党からの戒告処分を受けていました。
【自民党・前職 高鳥修一 氏】
「ご心配をおかけしたことは率直にお詫びをし、また反省をしなければいけないと思っている。ただ、裏金という言葉の使い方が非常に誤解を生んでいるところもある」
自身の事務所については「使途不明金はなく、単なる不記載」だと説明する高鳥さんですが、石破首相は不記載があった議員の比例代表重複立候補を認めない方針を示しました。
【自民党・前職 高鳥修一 氏】
「これはもう選挙区で勝つしか、勝ち上がる方法がないという。厳しい。もう背水の陣だが、党の決定には従って、全力で頑張りに行きたいと思う」
背水の陣で前回選挙のリベンジを狙います。
不祥事を経て、信頼回復が大きな課題となる二人の一騎打ち。有権者はどちらの候補に新5区の希望を見るのでしょうか。
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