衆議院議員選挙が10月15日公示され、岩手県内3つの小選挙区にあわせて7人が立候補しました。
衆院選のポイントを選挙区ごとに解説します。

岩手1区の前回2021年(3年前)と前々回2017年(7年前)の結果では、いずれも、立憲の階猛氏、自民の高橋比奈子氏、共産の吉田恭子氏三つ巴の戦いとなりましたが、階猛氏が8万票以上を獲得し勝利しています。

今回自民は、過去に比例で3回当選した高橋比奈子氏に代わって、新人の米内紘正氏が挑む形になり票の行方が注目されます。

自民の新人・米内紘正候補は東京都出身の37歳。米内光政元首相のひ孫です。
盛岡選挙区選出の県議を1期務めていて、国政選挙は初挑戦となります。

立憲の階猛候補は雫石町出身の58歳。2007年に衆院議員だった達増知事の地盤を継ぐ形で初当選しました。今回は7期目を目指します。

共産の新人・吉田恭子候補は紫波町出身の43歳。党県委員会の副委員長です。
衆院選には過去4回立候補していて今回が5度目の挑戦となります。

岩手2区は現在自民党の総務会長を務める鈴木俊一氏がこれまで強さを見せています。
鈴木俊一氏は前回2021年は立憲民主党の候補、前々回2017年は民主党系の流れをくむ希望の党の候補に大差をつけて勝利しています。
今回は立憲の新人・中村起子氏がどこまで票を伸ばすのか注目されます。

自民の鈴木俊一候補は山田町出身の71歳。鈴木善幸元首相の長男で環境大臣や財務大臣などを歴任しています。今回は11期目を目指します。

対する立憲の新人・中村起子候補は盛岡市出身の58歳。金融専門の翻訳会社などを経営していて、2020年に党県連の副代表となっています。

岩手3区は今回は自民の藤原崇氏と立憲の小沢一郎氏の5度目の対決となります。
前々回2017年までは強固な地盤を築いてきた小沢一郎氏が勝利していましたが、前回2021年は、9000票余りの差で藤原崇氏が歴史的な勝利を挙げました。

しかしその後、自民党では参院選で初当選した広瀬めぐみ氏が詐欺事件で2024年8月に在宅起訴。
藤原崇氏自身も裏金や旧統一教会などの問題が相次いだこともあり、そうした点の影響があるのかが焦点となります。

自民の藤原崇候補は西和賀町出身の41歳。衆院選はこれまで比例で3回、選挙区で1回当選。財務大臣政務官などを務めてきました。
今回は比例との重複立候補が認められませんでしたが、若さと実績をアピールして5回目の当選を目指します。

一方、立憲の小沢一郎候補は奥州市出身の82歳。衆院議員はこれまで18期連続50年以上務めています。
今回は前回の雪辱を期すとともに1993年の細川政権、2009年の民主党政権に続く3度目の政権交代を目指します。

他の党では、公明党が自民の3人を推薦、共産党の県委員会は2区と3区で立憲の候補を支援、社民党県連合は野党候補を支援、国民民主党県連の支持母体・岩手友愛会などは立憲の候補を推薦しています。

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