中谷防衛大臣は、ベルギーのブリュッセルを訪問しNATOの国防相会合に、インド太平洋地域のパートナーとして招待を受けた韓国やオーストラリアなどとともに、日本の防衛大臣として初めて出席しました。
この中で中谷大臣は、インド太平洋地域の情勢をめぐり中国軍機やロシア軍機が日本の領空を侵犯したことなどを踏まえ力や威圧による一方的な現状変更の試みが継続・強化されていると説明しました。
また、中国や北朝鮮とロシアとの軍事的な連携の拡大がウクライナ情勢のさらなる悪化を招くとして支援に影響が出ないようにするべきだと呼びかけました。
そして、参加国との間で、ヨーロッパ・大西洋とインド太平洋地域の安全保障は不可分だという認識で一致し、安全保障面で協力していくことを確認しました。
これに先立ち中谷大臣は、ウクライナのウメロフ国防相と会談し、日本として支援を続けていく考えを示し、自衛隊が保有する車両を、追加で提供する方針を伝えました。
一連の会合のあと、中谷防衛大臣は記者団に対し「ヨーロッパ・大西洋と、インド太平洋地域の安全保障は一体で不可分であるという認識で一致した。日本とNATOの間で、連携強化に取り組むとともに、加盟国との二国間関係でも、艦艇や航空機の相互派遣など、防衛交流の推進に取り組んでいく」と述べました。
その上で、中国とロシアが連携を強めていることについて「ウクライナ情勢の悪化を招くのみならず、わが国を取り巻く安全保障環境に与える影響の観点から、深刻に憂慮するとともに、力による一方的な現状変更の試みが強化されていることに反対する立場を強調した」と述べました。
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