27日投開票の衆院選は26日、公示から12日間の選挙戦を終えた。沖縄1~4区に立候補した前職7人と元職1人、新人8人の計16人は各地で打ち上げ式を開き、最後の訴えに声を張り上げた。自民候補は政権継続を、野党候補は政権交代をそれぞれ主張し、支持者らと当選を目指して気勢を上げた。

 

【1区】       

強い沖縄の政治実現 下地幹郎氏 

 私がこの日まで倒れることなくマイクを持ってお願いができるのは皆さんのおかげだ。ありがとうございます。いろんな声を聞いた。私の結論は、下地幹郎が東京に行かないと沖縄は良くならないということだ。貧困撲滅や教育無償化、すべて4年間で道をつくり上げる。

 政権が代われば辺野古問題は一からやり直しだ。私の新しい提案「やんばる国際空港2800」。必ず私はアメリカにこのプランを説明する。強い沖縄になろう。物言う政治、強い沖縄の政治に変えていこう。一緒に沖縄を変えよう。

 

賃上げで貧困を解消 国場幸之助氏 

 物価高に対応していかなければならない。賃上げ、所得の向上、最低賃金の引き上げを実現していくことが大事だ。子どもの貧困を解消するには、大人の貧困も解消していかなければならない。セットで考えることが必要だ。強い経済と優しい社会の実現へ応援していく。

 国連機関を誘致する。基地問題の「賛成」「反対」だけではだめだ。世界の平和は世界の英知を結集して沖縄から創る。沖縄こそ平和の発信源にする。強い信念で戦ってきた。小選挙区で勝利するという決意を、ともに共有してほしい。

 

道徳的な国に戻ろう 和田知久氏 

 日本は道徳的な国で、貧しくても真面目だった。大切にしてきた道徳や正義が廃れ、日本は悪くなった。参政党は国の未来を憂えている。名誉や金があればそれでいいのか。古き良き日本に戻る時期に来ている。

 現政権は米国の言いなりで完全な属国だ。世界では戦争が起きていて、朝鮮半島や台湾で有事が起きたら、自衛隊も出動させられるかもしれない。

 私たちはもう我慢できない。そういった状況を打ち破って独立した国になり、少しは意見を、嫌なものは嫌と言えるようになろう。子どもたちが見ている。

 

要塞化防ぎ9条守る 赤嶺政賢氏 

 自民党には裏金問題の反省がない。なぜ私たちの税金が裏金政治家に渡らなければいけないのか。裏金政治家の選挙を助けなければいけないのか。もうこんな自民党は絶対に許せない。この1票を、私に託してほしい。団結して自民党の政治を終わらせよう。

 大企業中心の政治ではなくて、国民の暮らしを温める政治に切り替えよう。

 沖縄の軍事要塞(ようさい)化は許さない。憲法9条を守り、沖縄の平和の心を掲げる政治家として頑張る。大激戦。誰が勝つか誰も分からない。投票箱が閉まるまで支持の輪を広げてほしい。

 

【2区】

日本の状況変えよう 今野麻美氏 

 日本の政治がおかしくなっている。コロナワクチンが始まった時、コロナは怖いとあおられたが、実は私たちがワクチンに飛びつくようにコマーシャルされていた。グローバリズム勢力によるもので、私たちのお金が吸い上げられている。

 農業や食も自立できないように弱められており、そして教育も奴隷のようだ。子どもの個性に合わせた探究フリースクール教育などで、生きがいを持てば、いじめや不登校問題が解消されると思う。今は時代の変わり目。真実を知って目覚めさえすれば、日本の状況はひっくり返せる。

 

中部地域発展させる 宮崎政久氏 

 政治家は困っている人を助けることが仕事だ。これまで困りごと解決隊として仕事をしてきた。本島中部地域を発展させ、東西の格差を解消する。

 物価高が進んでいる中、みなさまの大切な賃金を引き上げる。そのため、企業には賃金上昇に必要な原資をつくるため、業務改善助成金の活用を促進させる。生産性の向上で企業の利益を向上させる。厚生労働副大臣としての実績を生かし、県民の暮らしを豊かにしていく。

 比例復活の道はない。小選挙区の勝利で国会へ送り届けていただきたい。

 

普天間問題に力注ぐ 赤嶺昇氏

 2区の一番の課題は普天間飛行場。宜野湾市のど真ん中に世界一危険な飛行場がずっとあり続けることは問題だ。PFAS問題も解決できていない。この問題は真正面から取り上げる。

 日本維新の会は唯一、身を切る改革を行っている。国会議員定数、国会議員報酬も3割カットしたいと言っている。国民、県民のために示せるような政治をしっかりとやっていきたい。

 沖縄の可能性を生かしながら県民所得を向上する。県民所得が上がれば、子どもの貧困対策に必ずつながる。一つ一つ沖縄の課題に真正面から取り組む。

 

自民党政権と決別を 新垣邦男氏

 沖縄2区、8市町村の支部のみんなと一生懸命やってきた。そのおかげで反応が良い。この状態で明日を迎え、油断することなく必ず勝利したい。

 今回の選挙は大事な選挙だ。自民党政権は物価高が止まらず市民が生活で苦しんでいる中、膨大な防衛予算を閣議決定し、やりたい放題。2区は嘉手納、普天間基地を抱え、爆音や水質汚染問題など基地負担があると国政で指摘したが、聞く耳を持たない。誰のための政治をやってるのか。皆さん立ち上がって投票に行き、自民党政権は駄目だとはっきり突きつけよう。

 

【3区】

民主主義の風吹かす 屋良朝博氏

 最後まで私を信じて戦ってきてくれて本当に感謝申し上げたい。辺野古は沖縄の民意で反対を示した。それをごり押しして、裏金で問題になっている政治に渡すわけにはいかない。政府の言いなりになるような、そんな政治を私たちは絶対に受け入れない。私たち自身の意思で沖縄の未来を切り開いていこう。

 分断が沖縄の豊かさを奪っているなら、私たちは抵抗していく権利がある。沖縄から民主主義の風を吹かせていこう。今回は沖縄の民意を全国に訴える大きなチャンス。その仕事をさせてください。

 

社会資本整備着実に 島尻安伊子氏

 この3年間で、さまざまな案件が前に進み解決したと思うが、道半ばの事業もたくさんある。例えばバスターミナル構想や中部東道路。社会資本の整備は着実に進めなければならない。

 沖縄に生まれた命がすくすくと育つ環境をつくるのは政治の責任だ。「子どもの夢がかなう沖縄をつくる」という大きなテーマに沿って、これから4年間仕事をさせていただきたい。

 3区から自公の議席がなくなれば、みんなで頑張ってきたことがストップしてしまう。勝たせていただきたい。2期目を迎えたい。

 

一般目線の声届ける 新城司氏

 今の生活に満足していますか。日本の国民負担率は45%で、稼いだお金の約半分が税金と社会保険料となっている。税金と物価は上がる一方だ。経済が停滞しているこの30年間は、前政権与党に奪われた30年。今こそ気づく時。

 参政党は積極財政と減税を訴えている。3区でこのことを訴えているのは私だけ。一部の大企業にではなく、地域にお金を回して経済成長を促してみせる。

 私には団体や企業の支援はないが、「一般目線」がある。「普通の人間」として、皆さんの気持ちをくみ取って国会に届ける。

 

【4区】

収入増の仕組み構築 金城徹氏

 この選挙で政治の使命を三つ訴えてきた。困っている方々に手を差し伸べること、地域経済の発展、平和な社会の実現だ。

 物価高の下では、政府が財政支出し、支援しなければ、本当に困っている方々は生きていくのが大変。政治をみんなで変えよう。沖縄本島南部や宮古八重山はもともと農業や漁業が盛んだ。食品工場を各地に増やし、玉城デニー県政とともに1次産業従事者の手取りが上がる仕組みをつくる。

 子どもたちに戦争を招くような政治は一切やってはいけない。みんなで力を合わせて平和を創り出そう。

 

無償教育と減税実現 山川泰博氏

 3年前の衆院選で初めて立候補してから、とにかく地域を歩きまくって、市民の声を聞いてきた。その中で一番感じるのが、物価高で生活が苦しくなっているということ。生活しやすい社会にするため、減税が必要だ。

 もう一つは教育費の無償化。大阪では大学まで無償化が始まった。一方で、沖縄は日本復帰から50年以上がたっても県民所得が低く、子どもの貧困率が高い。これが今の政治なので、新しい政治に変えたい。教育の無償化と減税政策を必ず実現すると約束する。最後まで諦めない。

 

県民の生活と命守る 西銘恒三郎氏

 超短期の衆院選。大逆風の中、4区の市町村長や議員や仲間が体制を整えてくれた。感謝申し上げたい。

 みなさんの日ごろからの支えで、内閣の中枢で大臣の職責を果たせた。自民党の幹事長代理という与党中枢の仕事や、党総裁選挙も経験した。押し上げた総裁選の候補者は現在財務大臣になっている。

 厳しい選挙戦だが、あと一歩だ。ご支援をお願いしたい。

 自公連立政権で沖縄振興、南部振興、離島振興に力を入れ、県民の暮らしと命を守る。国会でまた働かせてほしい。

 

積極財政で苦境打破 山川仁氏

 沖縄の日本復帰後、52年がたっても県民所得はワーストだ。基地と予算がリンクする状況を打破しない限り、今の沖縄の状況は変えられない。「裏金ネコババ」のような使い方ではなく、積極財政によって今の苦しい状況を立て直していくことが大事だ。

 「南西シフト」は机上の空論。一瞬でミサイルが届いて悲惨な状況になる。離島の島民が毎日不安を抱えているのに国はなぜ平和外交をしようとしないのか。私たちは生活をしっかり底上げし、平和でも結果を残す。人物と政策を見て将来の1票を託してほしい。

 

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