自民党にとっては、大逆風となった今回の衆院選。福島県内の小選挙区が4つに減って初めての選挙戦の結果は、立憲3、自民1となった。
<自民 完全敗北は防ぐ>
前回は5つの選挙区で立憲3、自民2だったので、選挙区が減った分は自民が割を食ったという形になるが、自民党にとって福島4区の坂本さんが議席を獲得できたことは「完全敗北」を防いだということで大きな意味を持つ。
そして、この選挙区での勝利が根本拓さんが比例で復活当選する要因にもつながった。当選東北比例ブロックで当選を果たした自民党の新人・根本拓さんは「この国を中心で引っ張っていけるような政治家になる。日本が国際社会の中で存在感を発揮できる、それに貢献できる政治家になりたいという思いは持っている」と語った。
<福島の有権者の声>
一方で、自公過半数割れという政権の維持に関わる結果、有権者からは「当然。裏金議員の方には入れたくない。私もそうですから」「自民党の長い歴史の中で、あのような形になってきたというのは、残念なこと。ただ、これから日本の将来を考えて野党が政権与党になったときに、どうなるのかなという不安は大いにある」「野次や責めるだけではなく、自分たちも少しはもうちょっと成長してほしい。立憲民主党だけが政権と言うか上に立つのではなくて、他の党の方も一緒に頑張ってくれるといいのになといつも思う」との声が聞かれた。
<福島にとっての結果の意味>
まずは、福島県内の国会議員の数が減ったことは大きな課題となる。福島の私たちの課題や願いを国に届けるため、1人の議員にかかる責任は重くなり、福島の声が国に届きにくくなる、ということも覚悟しなければならないかもしれない。
一方、30代から40代の新人議員が3人当選しているので、若い世代の声を届ける役割に期待できる。
また、今回は「政治とカネ」が大きな争点になりすぎて、具体的な政策論争が深まらなかったという問題もある。
実際に街の声を聞くと、経済や子育てなど今すぐに何とかしてほしい課題が山積しているにもかかわらず、具体的な政策が聞けなかったという意見もあった。
皆さんが投じた一票、これからはその行方を厳しく見守るのも、私たち有権者の務めなのかもしれない。
福島県内の衆院選の投票率は53.93%で前回よりも4.08ポイント低くなった。「政治とカネ」が注目された一方、政治全体への関心は高まらなかったともいえそうだ。
その中で、期日前投票が投票全体に占める割合は約48%に達し、存在感を増している。ただ、投票率をアップさせるためには、さらなる工夫が必要かもしれない。
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