石破茂首相は1日、就任から1カ月を迎えた。同日夜、首相官邸で記者団の取材に「本当にめまぐるしい1カ月だった」と振り返り、衆院選での与党過半数割れを踏まえ、「民意を厳粛に謙虚に受け止めて、丁寧に謙虚に政権運営にあたっていく」と語った。

 首相は9月の自民党総裁選に勝利し、10月1日に石破内閣を発足させた。戦後最短となる就任から8日後に衆院を解散したが、派閥裏金問題に対する批判は根強く、目標とした与党の過半数には届かなかった。

 過半数割れを受け、首相は自民、公明の連立与党に国民民主党を加えた3党による事実上の「部分連合」を形成し、政権運営を安定させたい考え。この日も「公明は当然のこと、多くの党の理解を得ていく」と強調した。ただ、年内の成立を目指す補正予算案の編成などで、国民民主を加えた議論がスムーズに進むかは見通せず、政権運営の先行きは不透明だ。(南有紀)

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