政府は29日、2024年春の叙勲受章者4108人を発表した。日銀総裁を歴代最長の10年超務め、「異次元の金融緩和」に取り組んだ黒田東彦氏(79)が瑞宝大綬章を受章。桐花大綬章には元最高裁長官の大谷直人氏(71)が決まり、旭日大綬章には民主党政権で官房長官を務めた平野博文氏(75)ら8人が選ばれた。同日付で発令される。
旭日大綬章を受章するのは平野氏のほか、石井隆一元富山県知事(78)、佃和夫元三菱重工業社長(80)、富田茂之元財務副大臣(70)、三村明夫元日本商工会議所会頭(83)ら。瑞宝大綬章は黒田氏に加え、西川克行元検事総長(70)ら2人に贈られる。
北國新聞社の飛田秀一名誉会長(82)やANAホールディングス(HD)元会長の伊東信一郎氏(73)が旭日重光章に選出された。文化・芸術分野では小説家の辻原登(本名村上博)さん(78)が旭日中綬章、俳優の加藤健一さん(74)が旭日小綬章をそれぞれ受ける。
女性の受章者は435人(10.6%)。第1次安倍政権などで経済財政担当相を務めた大田弘子政策研究大学院大学長(70)が旭日重光章、現代美術家の中谷芙二子さん(90)が旭日中綬章を受章する。
外国人叙勲は49の国と地域から101人。ウィルズバック元米太平洋空軍司令官(60)やワドワ元駐日インド大使(68)が旭日大綬章、新日本プロレスで活躍した元プロレスラーのタイガー・ジェット・シン(本名ジャグジット・シン・ハンス)さん(80)が旭日双光章に決定した。
受章者には、5月9日以降、順次、天皇陛下が皇居で面会される。受章者の内訳は、大綬章12人、重光章51人、中綬章373人、小綬章881人、双光章1568人、単光章1223人。
◇大綬章受章者
大綬章の受章者は次の通り(敬称略)。
【桐花】元最高裁長官・大谷直人(71)
【旭日】元富山県知事・石井隆一(78)▽元最高裁判事・菅野博之(71)▽元JR東日本社長・清野智(76)▽元三菱重工業社長・佃和夫(80)▽元財務副大臣・富田茂之(70)▽元官房長官・平野博文(75)▽元日本商工会議所会頭・三村明夫(83)▽元生命保険協会会長・森田富治郎(83)
元米太平洋空軍司令官・ケン・ウィルズバック(60)▽元米国務副長官・ウェンディ・シャーマン(74)▽元アルジェリア首相・シド・アハメド・ゴザリ(87)▽元駐日インド大使・ディーパ・ワドワ(68)▽元豪外相・ジュリー・ビショップ(67)▽セントビンセント・グレナディーン首相・ラルフ・ゴンザルベス(77)▽元マレーシア通産相・ムスタパ・モハメド(73)▽元ルクセンブルク副首相・リディ・ポルファー(71)
【瑞宝】元東北大学長・井上明久(76)▽元日銀総裁・黒田東彦(79)▽元検事総長・西川克行(70)(了)
年齢は29日現在。大谷直人(おおたに・なおと)、石井隆一(いしい・たかかず)、菅野博之(かんの・ひろゆき)、清野智(せいの・さとし)、佃和夫(つくだ・かずお)、富田茂之(とみた・しげゆき)、平野博文(ひらの・ひろふみ)、三村明夫(みむら・あきお)、森田富治郎(もりた・とみじろう)、井上明久(いのうえ・あきひさ)、黒田東彦(くろだ・はるひこ)、西川克行(にしかわ・かつゆき)。
黒田東彦・元日銀総裁
大谷直人・元最高裁長官
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