斎藤元彦兵庫県知事が再選を果たし、20日、議員へのあいさつ回りをした。
不信任決議や告発者問題など、さまざまな課題があるなか、関西テレビの「旬感LIVEとれたてっ!」に出演した橋下徹氏が、今後の兵庫県政について見解を述べた。
■告発者に対する対応は「権力者としてあってはならないもの」
この記事の画像(8枚)橋下徹氏:県議会とか、市長会、メディアも含めて、『覚悟を持て』ということです。この結果を受けて斎藤さんの告発者に対する対応に関しては、権力者としてはあってはならない。今のいろんな態度を見てると、基本的に立派にやってるなと思います。僕がもし斎藤さんの立場だったら、返り咲いた議会にぼろくそに言ってますからね。
橋下徹氏:今回の争点は県庁内部に対しての斎藤さんの態度、ふるまいなんですよ。斎藤さんは有権者に対してはあのような態度だと思うんですね。だから有権者はしっかり支持した。でも県庁内部の話になると、有権者が見えていない斎藤さんの姿があるのかもわからない。
橋下徹氏:まだ事実は確定していないが、斎藤さんも考え直さなければいけない行動があったと思う。 職員とのコミュニケーションをしっかり取っていかなきゃいけないって言ってましたし。対応に違いがあるんだったら、しっかり正してもらわなきゃいけないと思うし、告発者に対する対応もこれから第三者委員会で結論出ますから、一番重要なポイントだと思ってます。
■「民意で決めていいことと、民意で決めちゃいけないことっていうのはある」
「とれたてっ!」青木源太キャスター:県議会は解散してないので、議会の構成自体は変わっていないですよね。今回民意を受けて、斎藤知事が再選してやってきた。ここからどういう関係を構築していくのでしょうか。
橋下徹氏:不信任決議が出た時の知事の対抗策として、王道は議会解散です。一回議会を解散して、選挙を通じて議会のメンバーを入れ替えて。過半数を取ればいいわけですよ。でも斎藤さんは知事選を選んだんです。僕は王道ではないと思っていて、本来だと知事選の民意と、それから議会選挙での民意、2つ民意を考えなきゃいけないのが、地方の政治行政の二元代表制という考え方で、議会は、知事選挙の民意とは別に言うべきことはしっかり言わなきゃいけないですよ。
橋下徹氏:民意で吹き飛ばすことができないような問題点を斎藤さんに突き付けていたんだから、特に告発者に対する対応は百条委員会でしっかりやってほしい。 これは民意を得たからといって、全部チャラになる問題ではない。どうも雰囲気見てたら、グダグダになりそうですね。 民意で決めていいことと、民意で決めちゃいけないことっていうのはあるんだよってことを、やっぱり兵庫県の有権者の方にも分かってもらいたいし、そこは伝えていきたいなと思います。
■伊丹市長らの行動は「政治不信の根元になる」
投開票の3日前、11月14日に兵庫県内の市長会有志22人が、斎藤知事と争っていた稲村氏の支持を表明した。ここに宝塚市長と伊丹市長の名も連ねていたが、投開票当日には2人の姿は斎藤陣営にあった。
橋下徹氏:兵庫県議会議員も市長も、こういう態度が政治不信の根元になると思いますよ。知事と上手くやっていきたい気持ちがあるんだったら、政治決戦に乗り出しちゃいけない。政治生命がなくなる覚悟で、民意を背負って斎藤さんに対して意思表明をしなきゃいけない。
橋下徹氏:伊丹市民は斎藤さんと上手くやらなきゃいけない。そしたら伊丹市長は辞職すべきですよ。自分が決戦に乗り出して稲村さんを支持したんだから、伊丹市と兵庫県の関係を取り戻すっていうんだったら、全員辞職すべき。そのまま自分が残るなら、斎藤さんに自分たちの主張を続けなきゃいけない。
■「大手メディアが情報を取捨選択するから、SNSが補充した」
橋下徹氏:地上波テレビの放送を見ると、報道の量としてバランスを欠いたなと思います。告示期間に入るとものすごい公平性を気にするじゃないですか。でも斎藤さんの報道のときにはかなり偏ってたなと思います。番組側がウラも取らずに報道していたとは思わないし、違う意見も出していたけど、量的にはアンバランスだったんじゃないのか。
橋下徹氏:一番は県民局長に服務規律違反があったと。内容は放送局がいろんな理由で報じないと。ただ今の時代、大手マスメディアに情報を取捨選択させていたら、自分たちに情報が入ってこないと思ったのが有権者ですね。だからSNSがそこを補充してきたわけですよ。
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2024年11月20日放送)
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