年収103万円の壁の見直しで178万円に引き上げた場合、佐賀県の税収は年間72億円減少する試算を知事が明らかにした。一方、見直しには「賛成」との立場を示し、年金なども含め幅広い議論をすべきと述べた。
103万円の壁見直しに知事は賛成
いわゆる「103万円の壁」は年収が103万円を超えた場合に所得税の支払いが発生するもので、国民民主党が見直しを求めている。
佐賀県の山口知事は、11月20日の会見で次のように述べ、「103万円の壁」の見直しに“賛成”の立場を示した。
佐賀県 山口知事：
103万円で働くのを控えてしまうのはすごく課題だというのは良く分かる。できる限り働いて、それが自分の手取りになるという世界を広げていく。しかも物価も賃金も上がっているということであれば、それがシステムとしてスライドすることについては私は賛成
県の税収は年間72億円減少
一方で山口知事は予算編成についての懸念にも言及した。
佐賀県の試算によると、103万円の壁を見直し所得税の課税対象となる金額を178万円に引き上げた場合、県の税収は年間72億円減少する見込みだという。山口知事は税収の減少について「とんでもなく大きな額で、予算上組み立てられない」と述べた。
「減収だけで議論してほしくない」
103万円の壁見直しに賛成の立場を示しながらも、見直しによる税収減への懸念を述べた山口知事。
「減収だけで議論してほしくない。保険や年金の問題も含め公共が果たすべき役割を考えてほしい」と述べ、社会保障や年金なども含めた幅広い議論をすべきとの考えを示した。
（サガテレビ）
鄭重声明：本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
