東京都選挙管理委員会は21日、4200余りの政治団体の去年1年分の政治資金収支報告書を公表しました。

このうち自民党東京都連の収支報告書をNHKが調べたところ、去年1月に3つの政治団体から5回にわたって支払われた政治資金パーティーの「会費」あわせて258万円分の購入者の名前や金額などが、パーティー収入の内訳に記載されていませんでした。

しかし、
▼当時の衆議院議員の資金管理団体の収支報告書には、去年1月12日に東京都連に200万円支払ったと記載され、
▼業界団体がつくる2つの政治連盟の収支報告書には、去年1月18日からパーティー開催当日にかけて4回にわたってあわせて58万円支払ったと記載されていました。

政治資金規正法は、1回の政治資金パーティーで同じ人や団体から20万円を超える支払いを受けた場合は、名前や金額などを収支報告書に記載しなければならないと定めています。

自民党東京都連は「パーティー収入の総額に変わりはないが、国会議員や都議会議員、それに支部の関係者らが売っていたもので、報告が上がっておらず把握できなかったため記載できていなかった」としたうえで、収支報告書を訂正するとしています。

若宮防衛大臣補佐官の資金管理団体 収支報告書訂正へ

自民党東京都連に去年1月12日に200万円の「会費」を支払っていたのは、岸田内閣で万博担当大臣などを務め、先月行われた衆議院選挙で議席を失った若宮健嗣防衛大臣補佐官の資金管理団体でした。

資金管理団体の会計責任者などによりますと、この200万円は去年1月30日に都連が開催した政治資金パーティーのパーティー券代だということです。

政治資金規正法は1回の政治資金パーティーで150万円を超える対価の支払いをしてはならないと定めています。

会計責任者はNHKの取材に対し、「都連から200万円の預かり証が発行されたので、それを見て収支報告書に後援会が会費200万円を支出したと記載した。当時は上限額を失念していて、うっかり記載してしまった」と説明しています。

そのうえで「指摘を受けて都連に確認したところ、後援会と若宮氏が代表を務める自民党の支部から100万円分ずつ支払ったということだった。誤った記載なので、都連が収支報告書を訂正したら後援会と支部の収支報告書も速やかに訂正する」と話していました。

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