国政の重要課題になっている、いわゆる「103万円の壁」についてです。鳥取県は11月21日、年収の非課税枠が国民民主党が主張する178万円に見直されると、県の税収が67億円の減収になるとの試算を明らかにしました。

鳥取県の平井知事は21日の定例会見で、政府与党と国民民主党が合意した経済対策で、いわゆる「103万円の壁」が178万円に引き上げられた場合、鳥取県の減収は67億円になることを明らかにしました。減収の内訳は、個人県民税49億円、地方交付税18億円と試算しています。

さらに国民民主党が主張している、ガソリン価格のトリガー条項の凍結が解除された場合は、軽油引取税・地方揮発油譲与税が27億円減収になるとしていて、この二つの対策による鳥取県の減収は、合わせて約94億円にのぼるとしています。

鳥取県・平井知事:
「94億円と、ほぼ100億円オーダーになっています。かなり大きな影響が出ます」

また、県の減収に加え、県内の各市町村でも減収が起こり、減収の総額は約87億円になるとしています。

鳥取県・平井知事:
「本当に実現するのであれば、どういう形で実現するのがいいのか、また地方への影響というものを与えないような形の議論を説に望みたい」

また、平井知事は年収の壁の見直しについて、各都道府県に対し政府側から反対するよう要請があったとする一部の声に対しては…。

鳥取県・平井知事:
「ありえないですよ。どっかの省庁が、我々にこういう風に言ってくださいねとお願いした。そうしたら、我々がその通りに文章を作って決意をする…。ありえない。地方自治や首長をばかにするなということです」

平井知事は、政府側からの要請は全くなかったとしたうえで、地方自治体で大きな減収が見込まれる中、与野党には誠実な協議を進めてほしいと注文をつけました。

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