立憲民主党の野田佳彦代表は22日の記者会見で、自民党が呼びかける政治改革の与野党協議について「公開するという前提に立つならば、呼びかけ自体を否定するものではない」と述べた。一方で「意見交換などは国会前の準備としてはあるかもしれないが、協議をしてまとめるとか、決めるとかという会議に参加するつもりはない」とも語り、自民側をけん制した。
政治改革に向けた議論について野田氏は「本来は政党間協議も国会の中で、議事録が残るオープンな形でやるのが原則だ」と強調。国会の政治改革特別委員会に野党案を提示するとの考えを改めて示した上で「自民党が考え方をまとめたならば自民党案なり、与党案なりを出し、堂々と議論して、修正するところは修正するという議論に持っていくべきだ」と述べた。
自民が21日にまとめた改革案については、政策活動費に関し「きっぱりと廃止じゃない。条件がいろいろと書いてあり、新たなブラックボックスを作るのではないかという懸念を持った」と批判。企業・団体献金の禁止に踏み込まなかったことなどについても疑問を呈した。
また、15~16日にペルーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、石破茂首相が締めくくりとして行われた集合写真の撮影に間に合わず欠席したことに関し「間違いなく良くない。どんな理由があってもやっぱり遅刻してはいけない。日本の外交としては猛省をしなければいけない」と苦言を呈した。
政府の総合経済対策を巡っては、物価高対策で「政府の案は住民税非課税世帯への給付で、ワーキングプア層への支援が不十分ではないかという印象だ」と指摘。経済対策の取りまとめに先立ち、自民、公明、国民民主の3党が「年収103万円の壁」の見直しに合意したことについては「103万円の壁を撤廃していこうという方向性は我々も理解をしている。今後の動きを注視していきたい」と述べるにとどめた。【池田直】
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