自民党の鈴木俊一総務会長は26日の都内での講演で、22日に決定した経済対策を裏付ける補正予算案の規模に苦言を呈した。一般会計からの支出は13.9兆円となることに「翌年度に繰り越さないようにして財政規律の目標を守らなければいけない」と述べた。
政府は2025年度に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化させる目標を掲げる。鈴木氏は石破茂政権への批判ではないと前置きしたうえで、「(補正予算の)繰り越しが大きくなるとPB黒字化もまた蜃気楼(しんきろう)のようになってしまう可能性がある」と語った。
「有事の時に備えて財政余力をしっかりと持つことは極めて大切だ」と言明した。財政拡張政策を打ち出した英国のトラス政権が短命に終わったことを挙げ、「財政が市場に信認されないと国の信用を失う。政権も崩壊する」と指摘した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。