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 3泊6日の強行日程での外遊を終えた岸田文雄総理大臣は6日、帰国直後にもかかわらず自民党議員を公邸に呼び、政治資金規正法の改正に向けた指示を出しました。

■総理“いら立ち”政治改革案取りまとめ遅れ

 地球一周分となる4万キロの弾丸外遊から帰国した岸田総理。

岸田総理
「グローバルサウス(新興・途上国)との関係、連携強化ということにおいて、様々な成果が挙げられたと感じている」  “外交の岸田”を自負する総理。その手ごたえからか、帰国した際の表情からは充実感も…。

 政府専用機から車に乗り換えると、6日午後3時過ぎに総理公邸へ入っていきました。

 岸田総理の到着からわずか15分後、公邸に現れたのは自民党政治刷新本部のワーキンググループの座長を務める鈴木馨祐議員です。    

 1時間に及ぶ協議で話し合われたのは、7日からの国会で最大の焦点となる「政治資金規正法改正」についてです。 自民党 政治刷新本部
鈴木馨祐 WG座長
「なるべく早く自公で合意に至れるように、協議をしっかり続けていってほしいと指示をいただいた」  これまで政策活動費の公開などについて慎重だった自民党と公明党には隔たりがありました。岸田総理はこの与党合意に向けて、協議を加速するよう指示したといいます。  外遊からの帰国直後に実務者を呼び出してまで急がせた理由について、政治ジャーナリストの後藤謙次氏は、次のように話します。 後藤氏
「これは自民党の政治改革案の取りまとめが、非常に遅いことに対する一つのいら立ち」

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■後藤氏「内閣改造も当然視野に」

■後藤氏「内閣改造も当然視野に」

 先月の衆議院補欠選挙で全敗するなど、国民から厳しい視線を向けられている岸田総理。何としても今国会中に改正政治資金規正法を成立させて、支持率回復に繋げたい考えです。実際、外遊先でも次のように述べました。 岸田総理
「結果を出すことが重要であると考えており、それ以外のことについては現在、考えてはおりません」  政治改革が最重要課題で、9月の総裁選や解散総選挙については「考えていない」と言い切った岸田総理。その胸の内について、後藤氏は次のように話します。 後藤氏
「9月に予定されている自民党総裁選をどうクリアしていくか、その一点。そこから逆算して、すべての布石を打っているというのが今の状況。解散も総裁選再選に役立つならやりたい。解散総選挙をにらみながら、その一方で(総裁選)有力対立候補の戦力分析を同時にやっていると思う。だから、内閣改造も当然視野にあって、とにかく週単位で状況を点検しながら進んでいくということじゃないか」

(「グッド!モーニング」2024年5月7日放送分より)

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