毎日新聞は18、19の両日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は4月20、21日実施の前回調査(22%)から2ポイント下落の20%で、2カ月続いた回復傾向は頭打ちになった。不支持率は前回と同じ74%。自民党支持率も前回から3ポイント下落の17%で立憲民主党の支持率(20%)を下回った。
内閣支持率は自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で関係者が立件された後の2月調査で14%にまで落ち込んだ。その後の3月は17%、4月は22%と回復基調だったが、今回は横ばい。再発防止に向けた政治資金規正法改正の具体案を巡り自民が公明党と折り合えなかったことなどが影響した模様だ。
自民が17日、単独で国会提出した規正法改正案を「評価しない」は68%で、「評価する」は21%、「わからない」は10%だった。
「評価しない」は立憲支持層で8割強、日本維新の会支持層で8割弱、「支持政党はない」と答えた無党派層で約7割に上った。自民支持層では「評価する」が6割弱で「評価しない」の3割弱を上回ったが、公明支持層では「評価しない」が6割強。男女別では男性の74%、女性の63%が「評価しない」と答えた。
裏金事件の実態解明の取り組みを国会で続けるべきかとの質問では、「続けるべきだ」が80%で、「続ける必要はない」の13%を大幅に上回った。「わからない」は6%。
「続けるべきだ」は自民支持層でも約5割、公明支持層では7割強に上った。立憲支持層のほとんどや共産党支持層の約9割、無党派層の約8割も「続けるべきだ」と回答した。また、自民党の規正法改正案を「評価しない」と回答した人のうち約9割が真相解明を「続けるべきだ」とした。
政党支持率は立憲20%(前回15%)▽自民17%(同20%)▽維新10%(同9%)▽共産党7%(同6%)▽れいわ新選組5%(同6%)▽公明3%(同3%)▽国民民主党3%(同4%)――など。「支持政党はない」と答えた無党派層は28%(同28%)だった。
調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯543件、固定550件の有効回答を得た。【飼手勇介】
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