先月25日の記録的な大雨で、山形県内では合わせて7市町村に大雨の特別警報が出され警察官2人が死亡したほか、86歳の女性が行方不明となっています。
また、最上川など国や県が管理する河川のおよそ40か所で氾濫が発生するなどして、日本海側の庄内地方や北部の最上地方で大きな被害が出ました。
NHKが31日の午後4時までに各自治体に取材したところ、浸水被害があった住宅は酒田市、遊佐町、戸沢村でそれぞれおよそ300棟など、合わせて16の市町村で1230棟余りにのぼっています。
また、停電は酒田市大沢地区のおよそ200戸で、断水は酒田市、遊佐町、鮭川村のあわせておよそ400戸で続いています。
避難所に避難している人は酒田市と戸沢村でそれぞれ100人余りなどと、合わせて6市町村で270人余りとなっています。
引き続き、被害の実態を把握とともに行政による住民の生活再建への支援が求められています。
【秋田県】
先週の記録的な大雨による秋田県内の被害の状況です。
1人死亡 1人行方不明
NHKが警察や自治体などを取材したところ、秋田県内では1人が亡くなり、1人が行方不明となっています。
このうち秋田市では、雨が降り始めたあと出かけたまま行方不明になっていた86歳の男性が、先月26日に雄物川で遺体で見つかりました。
警察は増水した川に転落した可能性があると見ています。
また、湯沢市では25日に工事現場で土砂崩れが発生し、作業していた60代の男性が巻き込まれて、行方がわからなくなっています。
このほか、にかほ市では、24日に川の近くの斜面が崩れ、消防団員の男性が軽いけがをしました。
9つの河川で氾濫
秋田県内では9つの河川で氾濫が発生しました。
このうち
▽由利本荘市を流れる子吉川と支流の石沢川では、それぞれ数十メートルにわたって堤防が決壊しました。
さらに
▽由利本荘市を流れる西目川
▽大仙市を流れる上総川と小友川
▽三種町を流れる三種川
▽五城目町を流れる内川川
▽上小阿仁村を流れる五反沢川と仏社川でも氾濫が発生しました。
住宅被害
住宅の被害です。
秋田県によりますと
▽北秋田市で1棟が半壊し
▽北秋田市と由利本荘市でそれぞれ1棟が一部壊れたほか
▽各地の合わせて260棟が水につかりました。
このうち
▽床上浸水は由利本荘市で25棟、にかほ市で9棟、上小阿仁村で7棟、横手市で3棟、三種町で1棟の合わせて5棟です。
▽床下浸水は由利本荘市で50棟、横手市で41棟、上小阿仁村で36棟、大仙市で25棟、羽後町で17棟、湯沢市で13棟、にかほ市で12棟、北秋田市で9棟、三種町で8棟、美郷町で3棟、東成瀬村で1棟のあわせて215棟となっています。
高齢者施設は、横手市と由利本荘市、北秋田市、にかほ市でそれぞれ1施設が水につかりました。
農林水産業被害
農林水産業の被害です。
県によりますと、これまでに水田や大豆畑など合わせて2036ヘクタールの農地が水につかったほか、あぜ道や水路が壊れるなどの被害が305か所で確認されています。
こうした農林水産業全体の被害額は30億340万円余りとみられるということです。
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