今週末にも上陸のおそれが出ている台風7号に加え、台風8号のたまごも発生しました。

高気圧の中で台風が発生するという異例の状況が続いていて、今年8月は平年を上回る数の台風が発生するおそれがあります。

今月4個目の台風か

象庁は、13日午前9時、日本のはるか南の海上、南鳥島近海に、熱帯低気圧が発生したと発表しました。

今後24時間以内に台風8号になり、日本方面に向かう進路を予想しています。

8月は、すでに台風5号、6号、7号が発生していて、この熱帯低気圧が台風に変われば、今月4個目の台風となります。

普通は高気圧の中に入ってくることができないのに・・・

記録的な猛暑に見舞われている日本列島。
非常に強い夏の高気圧に広く覆われています。
本来、台風は低気圧の仲間なので、高気圧の中には入って来られず高気圧の外側で発生し、その高気圧のヘリを回る形で進みます。

今年は猛暑のため、台風の発生できる領域が少なく、1月~7月までの発生数は4個と平年の平均発生数7・9個を大きく下回っていました。

今月8月になっても、その状況は変わらないものの、記録的な暑さが続き、海水温度が平年よりおよそ3℃も高くなっています。

このため、強い上昇流が発生し積乱雲が発達するため、高気圧の圏内であっても、低気圧である台風が発生できる環境となってしまったのです。

平年を上回る数の台風が発生するおそれも

今月8月に発生した5号、6号、7号はすべて高気圧の圏内で発生し、まもなく24時間以内に8号も高気圧圏内で発生する見込みとなっています。

この状況が続けば、平年の8月の台風発生数5.7個を上回る数の台風が、今年は発生するおそれがあります。


RKB毎日放送 気象予報士 龍山康朗

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。