台風10号の状況や、これからの宮崎県内への影響、注意点について、MRTテレビ「Check!」の天気情報担当、野田俊一郎気象予報士の解説です。

野田俊一郎 気象予報士
改めて台風の状況を確認しますと、長崎県付近、有明海付近にある状況で、中心気圧985ヘクトパスカルと、朝までに比べると、少しは弱まってきているという状況です。
速さは、また、ゆっくりとしたスピードとなっています。

いま、このタイミングで「ゆっくり」となっているのは、進行方向を変え始めているためです。
この後は、引き続きゆっくりとしたスピードで大分県の方向に進むような予想となっています。

この後、暴風域は、次第に東へ動いていきますので、宮崎県の北部平野部でも暴風域に入る可能性もあるというような予想ともなります。

ただ、暴風域が、この後、弱まってなくなる予想にもなっていますので、その場合は、暴風域入らずに済む可能性も残っています。

一方で、雨雲の様子を見ますと、きのう(28日)からこの台風の北上に伴いまして、県内に発達した雨雲がたくさん流れ込み、記録的な大雨となったところもあります

線状降水帯も発生しましたし、発達した雨雲によって突風の被害も起きたという状況です。

いま、土の中に含まれている雨の量を見てみますと、700ミリ以上の雨が土の中に入っているところがあります。
宮崎市の2ヶ月分以上の雨が地面の中ありますので、雨が弱まっているところも多いのですが、警報などが出ているのは、そのためです。

このあとも、西からの風の吹き付けによって、山沿いを中心に、まだ発達した雨雲がかかってくる恐れがあります。

いま、少しの雨でも土砂災害が起きてもおかしくないくらいの地面の状況になっているところに、まだ激しい雨降る恐れもありますので、引き続き警戒が必要です。

※MRTテレビ「Check!」8月29日(木)放送分から

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。