輪島市久手川町の中学3年生、喜三翼音さんは、9月21日の記録的な大雨で安否が分からなくなり、警察や消防などが近くの塚田川周辺などで捜索を続けていました。

そして9月30日、福井県坂井市の沖合で女性の遺体が見つかり、着衣に「喜三」と同じ名字が書かれていたことなどから、海上保安署がDNA鑑定などを進めた結果、翼音さんと確認されました。

一方、石川県は、輪島市町野町の中山美紀さん(31)について、連絡が取れず安否が分かっていないとして情報提供を呼びかけています。

当時 翼音さんは1人で自宅に

石川県輪島市久手川町の喜三翼音さんは、地元の輪島中学校に通う中学3年生です。

父親の鷹也さんによりますと、自由に育ってほしいという思いから「翼音」と名付けたといいます。

翼音さんは、大雨の特別警報が出された9月21日の午前、1人で自宅にいました。

心配した鷹也さんが電話した時には「周りの川の水の量がすごい」と話していたということです。

電話で避難するよう伝えましたが、翼音さんは「もう逃げる場所がない。ドアも開かない」などと訴え、午前10時ごろには電話がつながらなくなったということです。

翼音さんは同級生とも連絡をとっていて、同級生に送った写真には大量の土砂がすぐそばにまで迫ってきている様子が写っていました。

同級生が送った「家から出られなくなるじゃん」というメッセージには「多分そうかも」と返信し、その後、連絡が途絶えたということです。

消防や警察などは、翼音さんの自宅がある久手川町を流れる塚田川周辺などで捜索を続けていました。

そして、9月30日に福井県の沖合で女性の遺体が見つかり、海上保安署と警察は遺体の着衣に「喜三」と同じ名字が書かれていたことなどから翼音さんとみて身元の確認を進めていました。

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