元日に発生した能登半島地震では、石川県内でこれまでに245人の死亡が確認され、3人が行方不明となっています。
被害を受けた住宅は、県内で7万8568棟に上り、このうち1割を超える8142棟が全壊しました。
被災地では、仮設住宅の建設が進み、4月までに県が必要と見積もる数の5割を超える3300戸余りが完成しました。
入居する被災者は増えている一方、4月30日の時点で4606人が今も避難所での暮らしを余儀なくされています。
珠洲市と輪島市を中心におよそ3780戸で断水が続いていることから、自宅に戻ることができない被災者も少なくありません。
石川県は、ことし8月までにすべての希望者が仮設住宅に入居できるよう建設を進めるとともに、一部の地域を除き、5月中には断水を解消したいとしていて、被災者の生活再建に向けた環境整備をいかに進められるかが引き続き課題となっています。
石川 245人死亡確認 3人不明
石川県によりますと、能登半島地震で県内ではこれまでに245人の死亡が確認され、3人が行方不明となっています。
亡くなった人を自治体別にみると
▽輪島市が106人
▽珠洲市が103人
▽穴水町が20人
▽能登町が8人
▽七尾市が5人
▽志賀町が2人
▽羽咋市が1人
となっています。
このうち、「災害関連死」の疑いがあるのは
▽珠洲市と能登町でそれぞれ6人
▽輪島市で3人の
合わせて15人です。
また、けがをした人は1196人です。
このほか、全壊や半壊、一部破損など住宅の被害は、あわせて7万8568棟に上っています。
自治体別では
▽輪島市が1万4816棟
▽七尾市が1万3597棟
▽珠洲市が7375棟
▽能登町が6519棟
▽志賀町が6247棟
などとなっています。
避難所に身を寄せている人の数は
石川県によりますと、4月30日の時点で合わせて4606人が避難所に身を寄せています。
このうち
▽1次避難所にいる人が2420人
▽地元を離れて宿泊施設などに避難している人が2186人です。
避難所に身を寄せている人の数は、地震直後の3万4000人余りだったピーク時と比べるとおよそ7分の1で、避難所から自宅に戻ったり、仮設住宅に入居したりする被災者が増えています。
一方で、断水の解消の遅れや、仮設住宅への入居待ちで避難所での暮らしが長期化している被災者も多くなっています。
断水の状況 5月中の復旧を目指す
石川県によりますと、4月30日の時点で県内の3つの自治体のおよそ3780戸で断水が続いています。
自治体別にみると
▽珠洲市がおよそ2320戸と最も多く
▽輪島市がおよそ1420戸
▽能登町がおよそ40戸
となっています。
県は、4月までにおおむね断水を解消できるという見通しを示してきましたが、浄水場や配水管の被害が想定以上に大きく、復旧作業に時間がかかっています。
今のところ復旧は5月中を目指していますが、一部の地域ではさらに遅れるおそれがあるとしています。
一方、断水が解消した地域でも、住宅の配水管が被害を受けているため、水が使えないケースが相次いでいます。
この場合は、住民の責任で業者に修理してもらう必要がありますが、依頼が多いため対応に時間がかかっているということです。
仮設住宅 必要な戸数の5割余りが完成
石川県は、能登半島地震の被災地で建設が必要な仮設住宅の数を、6421戸と見積もっています。
自治体別では
▽輪島市が2805戸
▽珠洲市が1529戸
▽七尾市が566戸
▽能登町が531戸
▽穴水町が520戸
▽志賀町が303戸
などとなっています。
県によりますと、4月30日までに必要な戸数の5割余りに当たるおよそ3300戸が完成しました。
5月中に必要な戸数の7割程度に当たるおよそ4500戸、6月中に8割程度に当たるおよそ5000戸の完成を見込んでいるということです。
そして、8月までにすべての仮設住宅を完成させ、希望する被災者全員の入居を目指すとしています。
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