輪島市の中心部にある創業から120年の「谷川醸造」は、主力製品のしょうゆが地元の人たちに親しまれてきましたが、元日の地震で工場が倒壊し、しょうゆなどの製造ができなくなりました。

まだ、しょうゆを製造する設備は壊れたままで、整備の見通しは立っていませんが、倒壊せずに残っていたボイラーの復旧作業を進めた結果、会社で取り扱っている甘酒などの原料となる「米こうじ」をつくれるようになり、23日、製品づくりを再開しました。

4代目の谷川貴昭社長が、ボイラーを動かして、10キロ余りの米が入ったたるに水蒸気を送って30分ほど蒸したあと、こうじ菌を混ぜて米こうじをつくっていました。

米こうじは数日間かけて完成させたあと、甘酒やソースに加工してオンラインショップなどで販売するということです。

谷川社長は「米こうじをつくれたので、次はみそを仕込めるようにしたい。これで元に戻ったというわけではないので、自分のできることを少しずつやって、以前と同じようにいいものをつくれるようにしていきたい」と話していました。

会社によりますと、主力製品のしょうゆの一部の種類については、市外の製造会社に委託してつくってもらっているということで、来週以降、販売する準備を進めているということです。

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