沖縄県教育委員会(半嶺満委員長)は30日、県指定無形文化財の新保持者として計58人を追加認定した。認定されたのは「沖縄伝統音楽野村流」が23人、「沖縄伝統音楽安冨祖流」が15人、「沖縄伝統音楽箏曲」が20人。文化財保護審議会(田名真之会長)から4月17日に答申があった。

 3分野の「伝統音楽」はいずれも1972年に県指定無形文化財に指定された。今回の追加認定を含めた保持者の累計は「野村流」が180人、「安冨祖流」が87人、「箏曲」が136人となる。

 「野村流」は19世紀半ばに御冠船踊りの指導者として活躍した野村安趙によって改良され、今日では最も普及している流派となっている。「安冨祖流」は安冨祖正元を源とし、細かい節回しと独特の運指法に特徴がある。

 沖縄の「箏曲」は本土で衰微した八橋流、筑紫流の影響があるとされ、三線音楽や沖縄伝統舞踊などの伴奏楽器としても活躍している。3分野の芸術性、芸能的な価値は日本の芸能の中でも重要視されている。

 追加認定されたのは以下の各氏

 【沖縄伝統音楽野村流】

 赤嶺武志、池原憲彦、糸数昌治、稲嶺盛律、宇栄原宗勝、内間悦子、大湾朝重、金城勉、島袋功、城間盛久、新城雄一、末吉政利、德原清文、仲宗根盛榮、中村昌光、野原廣信、宮城勝秀、宮城康明、宮原弘和、吉元博昌(以上三線)、座波雪子(笛)、比嘉清、柳アリソン徳子(以上胡弓)

 【沖縄伝統音楽安冨祖流】

 上原睦三、大嶺雅規、金城力、幸喜信明、島袋朝夫、知〓昌和、渡名喜康広、西村勉、花城英樹、平田邦夫、松本紀、宮里敏則(以上三線)、小濵博文(笛)、石川清二、嶺井敦弘(以上胡弓)

※安冨祖流の「知〓 昌和」の〓は「くさかんむり」が分かれた「花」

 【沖縄伝統音楽箏曲】

 大城惠津子、大道タケ子、翁長ミサ子、神谷宏美、金城君江、佐渡山久江、島袋節子、高江洲初子、澤岻京子、玉城弘子、手登根廣美、照屋貞子、仲間頼子、仲村和子、中村ゆり子、中山民子、野村時子、松永敬子、宮城ミサ子、山川幸子

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