国民民主党の玉木雄一郎代表は2日の記者会見で、東京都知事選(7日投開票)で過激な行動によって注目を集めようとする候補者が相次いでいるとして、「『選挙エコノミー』みたいなものが生まれている」と指摘した。注目を集めれば経済的利益につながる「アテンションエコノミー(関心経済)」が、選挙にも広がっていると問題を提起した形だ。
都知事選ではほぼ全裸の女性が写ったり、女性用風俗店を紹介したりする選挙ポスターが掲示板に貼られ、警視庁がそれぞれの陣営に警告する事態になっている。
玉木氏は「特にポスターの問題などは、できるだけ規制なく自由にやる必要があると思う」として、憲法が定める表現の自由に配慮が必要だとする一方、「法が予定していたものとは異なる現象が起きている」と述べ、公職選挙法改正の必要性に言及した。
その上で「選挙戦全体で動画の力がすごく強くなっているのは感じる」との見方を示した。4月の衆院東京15区補欠選挙を巡る選挙妨害事件で幹部が逮捕された政治団体「つばさの党」が、「妨害」の様子を動画投稿サイトで配信していたことに触れ、「一部の陣営は動画の配信に力を入れ、視聴者数が増えてチャリンチャリンとお金が入る」と指摘した。
今後の対応について、「新しい動きも踏まえながら、どのように公平で公正な選挙ができるのかを考えていく時代に入った」と語った。【田中裕之】
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