ロシアの首都モスクワを訪問中の鈴木宗男参議院議員は7月29日、北海道ニュースUHBの取材に応じ「日ロ関係は戦後最悪といわれるほど厳しい状況。モスクワを訪問して将来に向けて意見交換をすることが大事だ」と述べました。

 鈴木議員は29日、ロシア漁業庁を訪れました。ロシア側が灯台の修理を理由に一方的に停止した北方領土の歯舞群島・貝殻島周辺での日本漁船によるコンブ漁の再開などを要請する予定で、「北方領土周辺の漁業関係者と一番接触している。現地の生の声、思いはしっかり伝えたい」と語りました。

 ウクライナ侵攻後にロシアを訪問した国会議員は鈴木議員が初めてで、今回は2023年10月に続き2回目となります。訪問の目的を「日ロ関係は戦後最悪といわれるほど厳しい状況だ。だからこそモスクワを訪ねて信頼関係の構築、将来に向けての意見交換をすることが大事だ」と述べました。

 28日にモスクワに到着した鈴木議員は現地の経済関係者らと面会したほか、30日以降はウクライナ侵攻の影響で中止が続いている「北方墓参」の再開を求めて前・駐日大使でロシア外務省のガルージン外務次官やロシア上院議員と面会し、31日に帰国する予定だということです。

 ウクライナ侵攻後、日本政府はロシアへの渡航中止勧告を継続しています。

 林官房長官は29日の会見で「どのような目的であれロシアへの渡航はやめるよう国民に求めている」と強調し、「政府として鈴木議員の言葉一つ一つにコメントすることは差し控える」と述べました。

 政府側は鈴木議員側から今回のロシア訪問に関して渡航目的や日程の連絡は受けていないということです。

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