岸田首相は長崎市で9日、原爆投下から79年を迎えての平和祈念式典であいさつし「長崎を最後の被爆地に」と世界へ訴え、核兵器のない世界の実現に向けて取り組む姿勢を強調した。

今回の式典では、長崎市がイスラエルを招待しなかったことを受け、日本以外のG7各国の大使が出席を見送る事態となったが、岸田首相はあいさつの中で「我が国はG7や様々な機会を捉え、世界の指導者や若者に被爆地長崎および広島の訪問を促し、被爆の実相に触れていただいた。被爆の実相を世界の人々に伝え、正しく理解していただくことは、核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点として重要だ」と述べた。

さらに岸田首相は「長崎および広島にもたらされた惨禍を決して繰り返してはなりません。核兵器のない世界の実現に向け、現実的かつ実践的な取り組みを着実に進めることこそが唯一の戦争被爆国であるわが国の使命です」と強調した。

その上で、非核三原則を堅持し「核兵器のない世界」実現に向けた国際社会の取り組みをリードしていく意向を示し、「核兵器国と非核兵器国が共に取り組むことができる具体的な措置を見出す努力を続けていく」と述べた。

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