岸田文雄首相の自民党総裁選不出馬表明を受け、名古屋市の河村たかし市長は14日、報道陣に「やっぱりかという感じだね。私も自民党の旧宮沢派におった時以来、仲良くさせてもらっとるけど、『何が何でもこれがやりたい』というものがないで疲れてくるわな。あとは息子に上手に後を譲ろうという感じだがね」と語った。
裏金事件の責任を取って不出馬を決めたと岸田首相が説明していることについて、河村市長は「そんなもんなるわけにゃーがね。自分がおると次の総選挙で負けるからだ。岸田さんがやめることで裏金問題のどこが良くなるんだ」と批判した。
その上で、今後の総選挙をにらみ、国政進出を目指す政治団体「日本保守党」の共同代表として「候補者擁立の準備を加速させたい」と説明。ただ、自身の衆院選出馬について問われると「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)。考えさせてちょう」と語った。【川瀬慎一朗】
大村知事「言葉思い浮かばない」
岸田文雄首相が9月に予定される自民党総裁選に出馬しない意向を示したことを受け、愛知県の大村秀章知事は14日の定例記者会見で「当然のことながら再選に向けて準備を進めているんだろうと思っていた。正直驚きであり、びっくりしている」と述べた。
午前10時から行われた会見の中で、記者から岸田首相の総裁選不出馬についてのコメントを求められた大村知事は「今初めてお聞きした。(岸田首相の)近い方々からは意欲満々であるとお聞きしていたので、本当に驚いている」とし、新総裁への期待について問われると「言葉が思い浮かばない」と話した。
大村知事は6月の定例会見で、岸田首相について「よくやっておられるのではないかと思う」と評価し、党の若手議員から首相の交代を求める発言が相次いでいることに「正直言って違和感を感じる」との見解を示していた。【加藤沙波】
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