前市長の辞職に伴う秋田県大館市の市長選挙は、元大館市議会議員で27歳の石田健佑氏が新人同士の三つどもえの戦いを制し、初当選を果たした。現職では全国最年少市長の誕生だ。
1日に投開票が行われた大館市長選挙は、元大館市議の石田健佑氏が1万2882票を獲得。同じく大館市議を辞職して出馬した日景賢悟氏を300票余り上回り、初当選を果たした。3回目の挑戦となった麓幸子氏は涙をのんだ。
喜びに沸く選挙事務所で石田氏は「これから石田頑張れじゃない、みんなで大館を変えていくんです。どうかきょう集まった皆さんと市民の皆さん、一緒にこの大館を変えていきましょう、前に動かしていきましょう。よろしくお願いします」とあいさつした。
石田氏は現職の市長として全国最年少となる27歳。大館市出身で、カブトムシの販売などを手がける会社の共同代表を務めた他、2023年4月の大館市議選ではトップ当選を果たした。
当選から一夜明けた2日朝、石田氏は早速、市長として市役所に登庁し、多くの職員から出迎えを受けた。
石田新市長は職員を前に「超少子高齢化という問題を解決するためには、職員や市民の力が必要。医療や介護福祉、インフラを守っていけるまちを皆さんと実現させてほしい」と訓示した。
その後、新市長が向かったのは市長室。市長の椅子に初めて腰を下ろした。
座り心地について聞かれると、石田新市長は「座り慣れない感じがする。自分は立って走っている方が合っているかなと思う」と話した。
全国最年少の市長となった石田新市長は「きょうこうして最年少市長になったので、おそらくは全国から注目してもらえる。全国の皆さんにこの大館市を知ってもらえる。これは大きなチャンスでもあると捉えているので、しっかりこの機会に大館市をPRしたい」と語った。
そして「若い世代がこのまちに『残りたい』『住み続けたい』『働きたい』そう思えるまちにしていくことが第一優先。もう一つは、当然介護施設でも人手不足で介護を受けたくても入れない人がたくさんいる。政治行政、民間の企業が連携しながら外から人材を獲得してくる、これに取り組みたい」と意気込んだ。
石田市長の任期は2028年8月31日までの4年間。
なお、大館市長選の最終投票率は前回選挙を1.9ポイント下回る59.18%で、これまでで最も低かった。
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