安全保障に関わる情報収集や、大規模災害の状況把握に活用する情報収集衛星を搭載したH2Aロケット49号機は、9月26日午後2時24分過ぎに、鹿児島・種子島宇宙センターから打ち上げられ、衛星を予定の軌道に投入し、打ち上げは成功しました。
永尾武弥記者
「H2Aロケット49号機がいま、激しい光と轟音を響かせながら宇宙へと飛び立ちました」
26日午後2時24分過ぎ、H2Aロケット49号機が南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられました。
ロケットは順調に飛行を続け、打ち上げから約20分後、搭載していた政府の情報収集衛星「レーダ8号機」を予定の軌道に投入し、打ち上げは成功しました。
レーダ8号機は今後、試験運用を経て、北朝鮮によるミサイル発射の動向など、国の安全保障に関わる国内外の情報収集や、大規模災害発生時の被害状況の把握などに活用されます。
H2Aロケット49号機は当初は、9月11日に打ち上げられる予定でしたが、天候不良などの影響で、2度にわたって延期されていたこともあり、打ち上げ後の会見では安堵の声が聞かれました。
三菱重工 防衛・宇宙セグメント 五十嵐巌宇宙事業部長
「今回の打ち上げもいつもと同じ打ち上げだが、次に控えるH3の4号機、H2Aの最終号機もある。(今回)しっかりと打ち上げるのが大事なステップになるので、確かに気合の入った打ち上げだった」
2001年から運用が始まり、約98%という高い打ち上げ成功率を誇るH2Aロケットは、次の50号機を最後に新型のH3ロケットに完全に移行します。
10月20日には種子島宇宙センターから、防衛省が整備・運用するXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載したH3ロケット4号機が打ち上げられる予定です。
南種子町の公園では多くの人たちが空に上がっていくロケットを見上げ、歓声をあげていました。
南種子町公認のロケットの見学場の長谷展望公園には、平日にも関わらず約650人が訪れ、H2Aロケット49号機の打ち上げを固唾を飲んで見守りました。
「なかなか迫力のあるロケットの打ち上げでした」
「一瞬だったが、すごく良かった」
「こんなにすごい音だと思っていなくて。楽しかった」
「雲ですぐ隠れたのが寂しかったけど、無事成功することを願っている」
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