関西電力は、福井県内の原発の敷地内に使用済み核燃料を一時的に保管する施設の設置を目指しています。その施設での保管期限を10年以内と定める条例案が、開会中の9月定例県議会に一部の議員から提案されていましたが、26日に開かれた委員会で否決されました。
関西電力は原発のプールで冷やしている使用済み核燃料について、将来、県外に搬出するまでの間、水を使わずに保管できる「乾式貯蔵施設」の建設の許可を国の原子力規制委員会に申請しています。
これに対して県議会の4人が所属する会派「越前若狭の会」が「期限を区切らなければ最終処分場になる」として、保管期限を10年以内と定める条例案を9月定例県議会に提案していましたが、26日に開かれた厚生常任委員会で否決されました。
使用済み核燃料をめぐっては、関西電力は2026年から県外への搬出を始める計画でしたが、受け入れ先となる青森県六ケ所村の核燃料の再処理工場の完成が遅れたため、計画の見直しに追い込まれています。
条例案の否決に回った議員の中には「関西電力が約束を果たさない以上は乾式貯蔵施設の設置自体の見直しが必要であり、保管期限の議論はできない」という意見も挙がっていました。
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