自民党総裁選で前評判の高かった小泉進次郎元環境相(43)=衆院神奈川11区=は、1回目の投票で党員・党友票で伸び悩み、決選投票に進めなかった。経験不足などが批判されたが、中学や高校の野球部で一緒に汗を流した幼なじみは「辛抱強く、こつこつ頑張るタイプ」と今後に期待を寄せた。
27日に自民党本部であった投開票。小泉氏の敗北が明らかになると、地元の横須賀市内で中華料理店を営む陳寛明(ちんかんみん)さん(44)は「年齢などが批判され、初めの勢いが落ちた」と顔をしかめた。3位の結果には、「良い経験になったと思う。5~10年先を見据えて経験を積み、自信をつけてほしい」と健闘をたたえた。
関東学院六浦小学校(横浜市金沢区)から関東学院大学まで内部進学した小泉氏。陳さんは1学年上だが、小学校から同じ学校で学び、中学高校では共に野球部に所属した。
陳さんにとって、印象に残っている小泉氏の姿はひたむきに努力を重ねていたことだ。高校では野球が得意な生徒が推薦入学してくるため、レギュラー争いが激しくなる。それでも小泉氏は黙々と筋力トレーニングに励み、3年生の時には1番打者の二塁手としてスタメン入りを果たした。
ある公式戦では1試合に4回も四球を選ぶことがあったといい、打ち気にはやらずにチームプレーに徹するタイプだったという。陳さんは「辛抱強くこつこつと頑張っていた」と振り返る。
政治家になった後も、陳さんとの接し方は変わらず、「近くで会合があったから」と中華料理店に足を運ぶことがあるという。
総裁選では「経験不足」などと批判されたが、出馬表明の会見で小泉氏は「私に足らない所が多くあるのは事実。国民のみなさんに大丈夫だと安心感を持っていただけるように最大限努力をしていきたい」と述べた。
陳さんは「弱点を自己分析し、努力もできる。我々の世代は就職氷河期で、良い時代を経験してこなかった。子供たちのためにもより良い未来にしてほしい」と今後の活躍を願った。【蓬田正志】
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