国会議事堂=東京都千代田区で2022年8月3日午前7時56分、竹内幹撮影

 衆院は11日の本会議で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、政治資金規正法改正などを議論する「政治改革特別委員会」の設置を決定した。法改正を巡っては、政治資金の透明性確保や議員への罰則強化などが主な論点となる。

 特別委は、現在の「政治倫理・公選法改正特別委員会」を改組し、委員数は5人増やして40人に拡充した。委員長は石田真敏元総務相(自民)が務める。

 法改正については、「20万円超」と規定されているパーティー券購入者名の公開基準の引き下げや、会計責任者だけでなく議員本人の責任も問える「連座制」、使途の記載義務がない政策活動費の透明化などが議論される見通し。岸田文雄首相(自民党総裁)は今国会中の法改正に意欲を示しているが、各党の立場には隔たりがあり、実効性のある法改正が実現できるかが焦点となる。

 野党は、裏金事件の実態解明も求めており、激しい論戦が予想される。月内の議論開始を目指すが、4月28日投開票の衆院3補選を終えるまでは議論開始は困難との見方がある。

 参院の特別委は12日に設置される。【川口峻】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。