【ビエンチャン=三木理恵子】石破茂首相は11日、訪問先のラオスで内外記者会見した。中国の李強(リー・チャン)首相との初の会談に関し「日中関係は必ずしも順調ではないが、解決に向かう糸口はつかめた」と述べた。習近平(シー・ジンピン)国家主席との首脳会談の実現に向けて努力していくと強調した。

日中関係を巡り「両政府の努力を通じ、両国の国民が日中関係発展の果実を得られるようにつなげたい」と語った。東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議など一連の外交日程は「日本の立場を力強く発信する貴重な機会となった」と言明した。

持論の「アジア版北大西洋条約機構(NATO)」構想は、ASEANの会合や2国間会談で石破首相からも他国の首脳からも言及がなかったと話した。

首相就任にあたり表明した「全ての人に安心と安全を届けられる日本をつくる」という目的のため、インド太平洋地域の安定を一層確保していく取り組みが欠かせないと指摘した。

【関連記事】

  • ・日中首相会談、互恵関係を推進 軍事活動に「深刻な懸念」
  • ・日中首相、前向きな関係演出 習主席との会談へ地ならし
  • ・石破首相、近隣外交で現実路線 ラオスで中韓と会談へ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。