私たちの一票で変わる未来、シリーズで、子どもと暮らし、そして政治の役割を考えます。

全国ワースト2位。これは2023年の宮崎県の人口10万人あたりの自殺死亡率の順位です。宮崎県は過去5年毎年ワースト10に入っています。子供の自殺防止に取り組む活動を通して、政治の関わり方を考えます。

「おはようといえる人と意地張っている人、どっちが人生楽しいですか?」

10月11日、宮崎市に招かれた福井県の人形劇師、鈴木幸一さん。自殺やいじめを防ごうと全国でパペットを使って講演しています。

(人形劇師・鈴木幸一さん)
「一言、おはようと言ってみるといいかも。うなずくだけでも、何かアクションしてみると。」

「自分のことを好きになれば、虐待を受けている子も、生きていてもしょうがないんじゃないかと悩んでいる子も、ジェンダーで悩む子も増えてきていますので、この世の中に受け入れられていないんじゃないかという子供たちがいっぱいいるんですね。」

「いっぱいいる子たちが「死を選ばないようにするための方策」として、パペットカウンセリングが有効だと思って、広げていきたいと思っています。」

このイベントを開いたのは、宮崎市の長友かなさん。仕事の達成感だけが幸せではないと感じるようになった、小学1年生の女の子のお母さんです。長友さんは鈴木さんの活動に共感しています。

(長友かなさん)
「宮崎ってすごく気候が良くて、県外から来た方も「人がいいよね」って言ってくださるんですけど、人口に対する自殺率が全国2位と聞いたときに、すごくショックだったんです。」
「去年、県内で自殺した222人のうち10代は10人、20代は22人でした。そういうことって、私たちが生活している中で日々目を向けないといけないんじゃないかと思うようになって。」

長友さんは、今年の春から、「ウェルビーイング」をテーマに体験型イベントを行っています。「ウェルビーイング」とは、自己実現や権利が保障され、心も体も良好な状態であることを指します。10月にはバスツアーを企画しました。補助金などは得ずに、仲間の力を借りて活動しています。

(鈴木さん)
「私たち大人がやることは、子供が笑顔になること、そしてその笑顔を見て、自分が笑顔になること。」

参加者には秋休み中の子供たちや親子連れの姿も。

(小学生)
「楽しかったし、いつもは感じられないようなみんなとの不思議な時間を感じられました。」

(父親)
「返事しなくてもただそこにいて聞いてくれるっていう存在があると何か助けられるとこあるんだろうなと思いました。」


(長友かなさん)
「病気の状態ではなくて、健康な状態で、さらに自分の心の状態がとても良い豊かだって思えるように、そういう取り組みに対して応援してくださるような、そうですね政治の形があるといいのかなっていうふうに思いますね。」

ひとりのお母さんが、仲間を増やしながら「宮崎の自殺率の高さをなんとかしよう」と、「死を選ばなくてもよい環境にしていこう」と奮闘しています。

(長友かなさん)
「楽しいことを考える人はいっぱいいると思う。2,3人から小さな活動が、いっぱいある。そういう方がいると思うので広がっていくといいなと思います。」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。