10月27日投開票の衆議院議員選挙、前職と新人2人の3人が立候補している熊本1区では、各候補が終盤戦に向けて新たな動きを見せています。ラストスパートをかける3人の動きを追いました。

熊本1区は、熊本市中央区、東区、北区と有権者が最も多い選挙区で、3人が立候補しています。


【立憲・新 出口 慎太郎 候補(42)】
「裏金、脱税を許すのか、それともまっとうな政治を選ぶのか」

立憲民主党・新人で初当選を目指す出口 慎太郎さん。県内最大の労働団体・連合熊本の推薦を受けるほか、一部の県内野党による『統一候補』として挑んでいます。

選挙期間中で唯一の日曜日には、ターゲットを無党派層に絞り、多くの人が行き交う熊本市の中心市街地で自民党政権への批判の声を強めました。

【立憲・新 出口 慎太郎 候補(42)】
「相手は必ず10万票を固めてくる相手なので、少なくとも無党派層で勝たなければ相手に勝てないので、そこを狙って訴えている」

21日は、立憲民主党の泉健太前代表が応援に入るなど、党を挙げて出口さんのラストスパートを後押しします。

【立憲民主党 泉 健太 前代表】
「『政権交代のために立ち上がってくれ』と言っても、なかなか皆さん立ち上がれないじゃない。でも、立ち上がった人物がここにいますよね、皆さん。出口 慎太郎ですよ」

出口さんはこれまで交通量の多い交差点をメインに演説を重ねてきましたが、残り1週間を切った22日、団地やスーパーマーケットを中心に回り、支持を訴えました。

子育て支援や教育の無償化、医療・介護・年金制度の充実など3人の子供を育てる親目線で政策を訴え、非自民票の受け皿として、子育て世代の代表として、野党の議席獲得を目指します。

【立憲・新 出口 慎太郎 候補(42)】
「子育て世代、主婦目線、そこを取り入れてやっている。日に日に激励をもらっている。ただ、相手は巨大組織なので、しっかり残り時間、少しでも無駄にしないよう訴えていきたい」


【自民・前 木原 稔 候補(55)】
「間違いなく私たち自民党が今後の政権を担っていく。そして、間違いのない方向にこれから導くことを約束する」

自民党・前職の木原稔さんは農業や建設、医療関係など約300の団体から支援を受けていて、選挙戦序盤から支援団体を回り、組織票固めに力を注ぎます。

19日は、熊本地震で大きな被害が出た地域を訪れ、「復興へと携わった経験が今年1月の能登半島地震の際にも生かされた」と、岸田政権で防衛大臣を務めた実績をアピールしました。

22日は党所属の国会議員をはじめ、県議や市議、各種支援団体などから約1400人が集まり、総決起大会を開催。TKUの世論調査でも優位に立つ木原さんですが、裏金問題で自民党に逆風が吹く中、陣営が引き締めを図りました。

【馬場 成志 総選挙長】
「相手側が迫ってくる状況にしてはいけない。今こそ私たち木原稔応援団の底力を見せる時だ」

木原さんは物価高を上回る賃上げの実現や安全保障政策の推進などを掲げ、「当選すれば、憲法への自衛隊明記、緊急事態条項の創設などに取り組みたい」と訴えました。

【自民・前 木原 稔 候補(55)】
「近い将来、憲法改正。そのための国会での発議。最後は国民に決めていただく。国民投票まで何とかたどり着いて、国民の審判をあおぎたい。(1区の)代表として間違いのない仕事をしてくれていると思ってもらえる政治を引き続きやっていきたい」

木原さんは自民党の結束力と強固な組織力を武器に、6回目の当選に向けて、ラストスパートを仕掛けます。


【参政・新 重松 貴美 候補(35)】
「私はただただ熊本県の有権者に参政党という新しい選択肢を知ってもらい、子どもたちの未来を守りたい。その一心です」

佐賀県在住で、初の選挙戦に挑む、参政党・新人の重松 貴美さん。

党勢拡大を図る参政党は全国各地の小選挙区に候補者を擁立し、比例での議席獲得を目指していて、重松さんも消費税減税と積極財政によるデフレからの脱却や1次産業を支援し、食料自給率を倍増させることなど党の公約を広く訴えます。

日曜日には参政党の神谷 宗幣 代表がマイクを握り、熊本を『重点区』と述べた上で重松さんをはじめとする候補者への支持を訴えました。

【参政党 神谷 宗幣 代表】
「九州から2人(国会に)送ってもらおうと思うと熊本の皆さんには10万票を集めてもらいたい。政策は拙いかもしれない。経験はないかもしれない。でも、その心意気はいいでしょう。自分のためにやってるんじゃない仲間を参政党を押し上げるために戦っている。その3人にどうか皆さんの力と思いを貸してほしい」

【参政・新 重松 貴美 候補(35)】
「住宅街に入って行けば、年配の方が『もう若い人が頑張って』とか『女性が頑張って』と聞くので、とにかく地道にがむしゃらにできることを最後までやり切りたい」

子ども2人を育てながら佐賀から毎日通っての選挙戦。参政党の存在を一人でも多くの人に伝えたいと最後まで街頭で訴え続けます。

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