短期決戦になった衆議院議員選挙の投開票が2日後に迫った25日、愛媛選挙区の最終盤の情勢を選挙担当の八木記者が分析しました。
今回、愛媛で最大の激戦地になっている東予エリア・愛媛2区の最新情勢です。2区には日本維新の会の新人・梶野耕佑さん、立憲民主党の前職・白石洋一さん、自民党の前職・井原巧さんが立候補。これまでの選挙戦は白石洋一さんと井原巧さんの2人の戦いが軸となっています。
FNNが全国の接戦区で24日に行った世論調査に我々の取材を加え、終盤の情勢を探ったところ、愛媛2区は立憲民主党の白石さんがリードしています。
白石さんは日頃から「足で稼ぐスタイル」で前回選挙後の3年前からこまめに選挙区エリアを回っています。区割りが変わり新たに選挙区に加わった今治市は出身地。このエリアでも知名度の浸透を図ってきました。今回大きな争点となっている「政治とカネ」を巡る問題で、「最大の政治改革は政権交代」と訴えて攻勢を強めています。立憲民主党も2区を重点区に位置づけ、小川幹事長ら幹部クラスを続々投入し、政権批判票の受け皿として支持拡大を図ってきました。野党に追い風が吹いているなか、白石さんは立憲支持層の9割、共産や社民支持層の8割ほどを固めたほか、政権与党の公明支持層の7割にも食い込んでいます。さらに無党派層の4割にも支持を広げリードしています。
この一方、自民党の井原さんは旧安倍派で政治資金収支報告書の不記載があったため、今回、比例ブロックへの重複立候補が認められず「背水の陣」で臨んでいます。連立与党の公明党とも連携を強化。公示日の翌日には石破総裁が激戦地の今治に応援入りするなど手厚い組織戦を展開しています。しかし全国的に自民党を巡る「政治とカネ」がクローズアップされるなか、FNNの調査によりますと自民支持層の7割を固めたものの、頼みの公明支持層は3割弱と広がらず、無党派層に至っては1割弱と伸び悩んでいます。
梶野さんは維新の支持層の7割余りを固めたものの、無党派層や他の政党の支持者には広がりを欠き厳しい戦いです。
全国的にみると石破総理が示す勝敗ライン「自民・公明両党で過半数」を巡るギリギリの攻防となるなか、保守王国と言われる愛媛で白石さんが自民の牙城を崩すのか注目されます。
松山市が選挙区の愛媛1区は、国民民主党の新人・石井智恵さん、共産党の新人・石本憲一さん、自民党の前職・塩崎彰久さん、立憲民主党の新人・香曽我部慶教さんが立候補しています。
選挙戦は塩崎さんが祖父の代から続く地盤を生かした盤石な組織戦を展開し、ほかの3人の候補をリードしています。
愛媛3区は自民党の前職・長谷川淳二さん、共産党の新人・西井直人さん、立憲民主党の新人・越智清純さんが立候補しています。
選挙戦は長谷川さんが保守が強い地盤で地元の市長や町長、県議らを巻き込んだ手堅い組織戦を展開し、ほかの2人の候補をリードしています。
気になるのが投票率です。期日前投票を済ませた人は24日時点で16万3396人で有権者の14.75%。前回の投票日3日前より5572人少なくなっています。
前回の投票率は54.98%。各選挙区で新人同士が争う注目度の高い選挙だったことなどもあり、前々回より4ポイント以上アップしました。今回は「政治とカネ」の問題で選挙への注目度が上がる一方、政治への不信感の高まりも感じられ、投票率の低下につながるのではないかと懸念されています。
政治を変えるのは私たち一人一人の一票です。ぜひ大切な一票を投じ意思表示をしてください。
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