区割が変更され行われた衆院選挙が10月27日、投開票されました。結果は新潟県内5つの選挙区すべてで立憲民主党が勝利。全国的にも自民党が大きく議席を減らし、石破政権に対する厳しい審判が下された形となりました。
■県内全ての小選挙区で立憲が勝利
岸田前首相の退陣にともない発足した石破政権が打ち出した奇策が、国会での議論を尽くさぬまま突入した超短期決戦での解散総選挙です。
しかし、その結果…県内の小選挙区では自民党が全敗。立憲民主党の完全勝利に終わりました。
【1区で当選 立憲・前 西村智奈美 氏】
「裏金政治にみられるように、政権維持が最優先となった自民党政権では困難に直面している」
【5区で当選 立憲・前 梅谷守 氏】
「政治とカネの問題をはじめ、様々な問題、これに対して政治を変えてほしいという強い思い、今度こそ政治をきれいにしてほしいという強い思いが勝因だったのかなと受け止めている」
■政治資金問題・2000万円振り込み…自民へ募る怒り
その勝利の背景にあったのは、自民党の政治資金問題などへの有権者の怒り。
【4区で落選 自民・前 鷲尾英一郎 氏】
「結果から言えば、その影響が全て」
【1区で落選 自民・前 塚田一郎】
「政治資金問題についての争点が非常にクローズアップされた選挙だった。ワンイシューのような選挙戦になってしまったというのはあるが、それを招いたのは自民党自らの責任」
自ら招いた…としながらも落選の様子を見守っていた自民党県連の幹部からは党本部への怒りの声も…。
【自民党県連 岩村良一 幹事長】
「ゴール間際で敵に塩を送るような話もあった」
自民党が政治資金問題で不記載のあった候補の一部を非公認としながらも、公認候補と同じ2000万円を支部に対し振り込んでいたことが選挙戦の終盤で発覚。
【2区で当選 立憲・前 菊田真紀子 氏】
「2000万円。あれは何か私が言う以前に、どこにいっても(有権者が)『あれはひどい。2000万』と、『ちゃっかりもらっているんだね』と言っていたので」
【5区で当選 立憲・前 米山隆一 氏】
「現実として自民党への一定の逆風になっただろうし、その反射として、野党側にとって、私にとっての追い風になったと思う」
■「ありがた迷惑」「安倍元首相であれば…」党本部へ恨み節
公示直前に非公認とされた上、党本部から支部に2000万円が振り込まれていた細田健一さん。
【2区で落選 無・前 細田健一 氏】
「二重苦、三重苦の選挙だったと思っている。私自身も、今なぜ?ということがあったので…本当にありがた迷惑という感じ」
さらに非公認とはならなかったものの、比例重複立候補を認められなかった高鳥修一さんからはこんな恨み節が。
【5区で落選 自民・前 高鳥修一 氏】
「重複立候補を認めないという処分は非常に残念な処分だったと思う。一言だけ申し上げれば、安倍元首相であれば支持率をUPさせるために仲間を切るということはなかったと思う」
■自民唯一の比例復活…斎藤氏は党改革に意欲
石破政権への批判が身内から上がる中、比例復活の一報を神妙な面持ちで受け止めたのは斎藤洋明さん。党の改革に意欲をみせます。
【比例復活 自民・前 斎藤洋明 氏】
「自民党の改革を成し遂げなければ、本当に今度こそ自民党は国民に見捨てられるという危機感と、また責任感もひしひしと感じている」
■責任の重み実感する立憲「今度は失敗できない」
一方、今回の選挙で国民の期待を背負い、大きく議席を伸ばした立憲民主党もその責任の重みを実感していました。
【3区で当選 立憲・元 黒岩宇洋 氏】
「これだけ国民の信頼を裏切っている政権に対して、新潟県民は本当に正しく適切な判断を下してくれた。その分、これだけの大勝利を納めたわけだから、県内では圧倒的な第一党だから責任も重い」
【2区で当選 立憲・前 菊田真紀子 氏】
「皆さんがもう一度、自民党・公明党の政権じゃない、私たち野党に期待を寄せてくれているということなので、本当に今度はもう失敗できないという強い決意と覚悟、後がないという気持ちで、背水の陣で、全力で頑張りたいと思っている」
選挙という審判を経て、果たしてこの国の政治に国民の声は届いたのか、今後の動向を注視していく必要があります。
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