衆議院で与党が過半数を割り込む中、自民・公明両党は先週、国民民主党と政策ごとに協議を進めることで一致し、3党の政策責任者は、5日にも個別に面会するなど、協議の開始に向けた調整を進めることにしています。
協議の中で国民民主党は、国民の税負担の軽減に向けて、所得税の基礎控除などを178万円に引き上げる案を議論し、いわゆる「103万円の壁」の見直しを早期に実現したいとしています。
これについて、玉木代表は「恒久的な措置としてやっていきたいので、年末の税制改正の中に入れてもらいたい」と述べており、自民・公明両党に対し、年末にかけて行われる来年度の税制改正の議論で一定の結論を出すよう求めることにしています。
こうした中、石破総理大臣は4日、衆議院選挙の結果を受けて「与党だけで物事を決めるのではなく、野党にいろいろな民意が示されたわけで、どこに一致点を見いだすのか、それを実現するのが仕事だ」と述べました。
「103万円の壁」の見直しをめぐって、政府・与党内では、基礎控除などを178万円に引き上げれば、国と地方を合わせて7兆円から8兆円程度の減収が見込まれるとして、178万円よりも低く設定して減収を抑える案などが出ており、今後、与党内で調整が行われる見通しです。
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