県教育委員会がまとめた2023年度のいじめの認知件は公立の小学校で1573件(+165件)、中学校で643件(+180件)、高校で86件(+5件)と、いずれも前年度より増加しました。
新型コロナの5類移行に伴い、人と人とが接触する機会が増えたことも背景にあるとみられます。
また、不登校の児童と生徒の数は2023年度、県内の公立の小中高校であわせて4095人と過去最多でした。
全ての児童・生徒数に対する不登校の人の割合は中学校が7.2パーセント、小学校と高校が2パーセントでした。
不登校の要因としては「学校生活に対してやる気が出ない」が最も多く(33パーセント)、「生活リズムの不調」(29.7パーセント)、「不安」(20.3パーセント)などが入っています。
不登校になるきっかけとして「進級時などの不適応」や「学業の不振」などを挙げる人もいます。
小中学校に進学して環境が大きく変わるいわゆる「小1ギャップ」「中1ギャップ」です。
影響を少しでも緩和しようと、川棚町では小中学校が連携した取り組みが行われています。
川棚町PTA連合会 篠原康洋 会長
「授業もレクリエーションもリラックスして楽しんでもらえればと思います」
川棚中学校に集まったのは校区内にある3つの小学校の6年生105人です。
児童は英語、数学、理科の中から好きな科目を選んで、中学校の授業を体験します。
英語の授業では他の学校の児童と交流してもらうため自己紹介をしました。
川棚町では小中学校のPTAが中心となり、児童に中学校生活を体験しイメージしてもらうことで「中1ギャップ」を防ごうと交流授業を初めて開きました。
篠原康洋 会長
「4月に突然、小規模校から人数が多い学校に移ると不安。先に不安を取り除いてスムーズに進学ができるよう開催した」
楽しく交流ができたことで半年後に始まる中学校での生活に期待を膨らませた児童も多くいたようです。
児童
「たくさん友達つくれたので楽しかった」
児童
「最初は緊張したけど(進学時に)また会ったねと言えるから楽しみ」
川棚中学校 永谷伸二教頭
「入学する段階で休みがちになったり、人間関係をつくれない子も生じている。中学校の授業を体験する機会を設けてもらったのはありがたい」
PTAは2025年度以降も、こうした授業を続けると共に、4年生など早い段階から交流の機会をつくりたいとしています。
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