25日、午後11時40分すぎ新庄市本合海の橋の近くで救助に向かう途中のパトカーが流され、乗っていたとみられる20代の男性巡査部長と20代の男性巡査長の2人が行方不明になりました。

警察などが捜索した結果、26日に近くの田んぼの水たまりでパトカーと男性1人が見つかり、男性の死亡が確認されました。

警察によりますと、男性は行方不明になっていた20代の巡査長と確認されたということです。

現場では27日も午前6時40分ごろから警察や消防およそ200人体制で残る1人の捜索が行われ、潜水服を着た警察官や消防隊員らが川の土手のそばにできた深い水たまりの中に入ったりドローンを使って上空から周辺の状況を調べたりしていました。

警察によりますとこれまでのところ、20代の巡査部長は見つかっていないということです。

専門家 “過去にも同じような被害 浸水道路に近づかないで”

記録的な大雨となった山形県新庄市でパトカーなど複数の車が道路脇で相次いで水につかった状態で見つかったことについて、専門家は過去にも同じような被害が繰り返し起きているとして浸水した道路に近づかないよう呼びかけています。

梅雨前線の影響で、東北の日本海側では記録的な大雨となり、山形県新庄市では救助に向かったパトカーなど複数の車が道路脇の田んぼで水につかった状態で見つかりました。

この被害について、地形と災害のリスクに詳しい静岡大学の牛山素行教授は、現場の映像から道路がゆるやかに傾斜していることに着目しました。

牛山教授によりますと、過去の水害ではこうした道路が浸水し通りかかった車が流されるなど被害が相次いでいるということです。

▽去年6月には和歌山県紀美野町で、▽去年7月には山口県美祢市で車が冠水した道路で動けなくなり、乗っていた人の行方が分からなくなっています。

牛山教授は、緩やかな下り坂は車で走っていてもほとんど意識できず思いがけず浸水に巻き込まれるおそれがあると指摘しています。

そのうえで「深さがわずかに違うだけで水の力は大きく変わってくる。移動中に車が流されるなどの被害が繰り返し起きているため、雨が激しく降っている時には浸水した場所に近づかないことが重要だ」と呼びかけています。

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