米津龍一気象予報士:

台風10号の進路図をご覧ください。

きょう鹿児島県に上陸しまして、北寄りに進路をとっています。

この時間は長崎県の雲仙市付近にありまして、その後東寄りに進む予想となっています。

この進路図から言えることは二つありまして、まず一つは動きがゆっくりなんです。

ですから、31日に四国から近畿、そして1日になってもまだ東海から四国ということで、かなりゆっくりな動きということ。

もう一つはこの黒い丸を予報円と言いますが、どこに台風が行くのか、これだけぶれ幅が大きいということなんです。

ですから今のところ県内への最接近は1日から2日と見ていますが、実は近づく前から大きな影響を受けることになりそうです。

県内の影響をご覧ください。雨雲の様子を見ていきましょう。こちら山梨県となっています。

台風本体からだいぶ離れてるのにこんなに雨の降り方が強まっているんです。
これは雨雲のもととなる暖かく湿った空気がもう入ってきてるんです。だんだん雨雲が南から北へと北上してきています。南からの風というのは、ダイレクトで富士川を通ってきますので、山に遮られず、山梨に入りやすいんです。
ですから、今夜から大雨に警戒となります。既に南部では1時間に32mm、バケツをひっくり返したような激しい雨となっています。

この後の雨の様子見ていきます。午後7時の様子です。

矢印が風を表していまして、色がついてるところは雨雲ということですが、
今夜はこの風が強いので、雨雲が入りやすいという状況もあるんです。

あすの朝にかけて県内では雨脚が強まり、激しい雨、滝のような雨が降る恐れがあります。一旦止み間もあるんですが、また午後になってくると、峡南方面は雨雲がぶつかりやすい場所となりますので、これによって同じようなところで雨が増える恐れがあります。

どの時間帯に注意が必要か、時間帯と予想降水量を見ていきます。

多いところ峡南、東部、富士五湖で250mm、これは南部で8月の1ヶ月に雨の降る量が平年で248mmなんです。つまり、たった1日間で1ヶ月分の雨が降る恐れがあります。そこからあす午後6時からあさって午後6時にかけてさらに雨の量が増えて、たった2日間でほぼ2ヶ月分の雨が降る恐れがあるということになります。
ですから土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水に注意警戒が必要です。

時間帯見ていきます。

あすは止み間もある時間はあるんですが、土曜日、日曜日にかけてまた風が強まって、雨脚が強まる恐れあるんです。
局地的にはバケツをひっくり返したような雨、さらに滝のような雨が降る恐れがありますので、これがさらに2日頃にかけて続く恐れもありますので、警戒時間が長引きそうです。

備えのポイントです。

まず土砂災害です。もう早速今夜から雨脚が強まる恐れありますので、山や崖の近くにお住まいの皆さん、くれぐれも2階以上の高いところ、斜面と反対側の部屋でお過ごしください。
停電対策も必要です。モバイルバッテリーの準備や懐中電灯、暑さ対策の保冷剤、車のガソリンを満タンにしておくと情報が取れます。
そして最新の情報を確認ということで、雨雲レーダーやキキクル、UTYのNEWS DIGのアプリからも情報が取れますのでこまめに台風情報をご確認ください。

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