気象庁によりますと、11日午前4時ごろ、気象衛星「ひまわり9号」が観測している「赤外画像」や「水蒸気画像」に、白や黒の筋が入るなどして正常に表示できなくなるトラブルが発生しました。
衛星の状態を確認したところ「ひまわり9号」に搭載されている、赤外線を観測するセンサーの温度が、およそマイナス210度からマイナス170度以上まで大幅に上がっていたことがわかりました。
センサーの冷却装置を地上から遠隔で操作した結果、次第に画像が復旧し、午後6時ごろ、完全に復旧したことを確認しました。
「赤外画像」は台風の強度推定にも使われるため影響があり、トラブルの間は直前のデータや付近の風速などを使って推定したということです。
現状の観測データに問題ないことは確認できているとしています。
気象庁は、冷却装置が正常に作動していなかった可能性があるとして、さらに詳しい状況を調べることにしています。
気象庁の担当者は「復旧までに非常に長い時間がかかり、ご心配をおかけした。ひまわり9号で同様の現象が再発しないか注視していく」と話しています。
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